ガートナージャパンは、データ・ドリブンな組織に共通してみられる7つの特性を、6月17日に発表した。データ・ドリブンは、データに基づいて戦略策定、計画立案、ビジネスの意思決定などを行うことであり、同社はデータ・ドリブンが広く定着している組織を“データ・ドリブンな組織”と定義している。
データ・ドリブンな組織になるには、データの整備や分析スキルの向上だけではなく、その組織の中で戦略策定、計画立案、ビジネスの意思決定などを行う人が、意識や行動を変える必要がある。
同社が、6月16日~17日にオンライン開催した「ガートナー アプリケーション・イノベーション&ビジネス・ソリューション サミット 2022」では、同社のマネージング バイス プレジデントである堀内秀明氏が、データ・ドリブンな組織に見られる特性として、以下の7つを挙げている。
- 意図的である:データを管理・指標化・収益化する目的(意図)が明確である
- 有責:データを活用した変化の実行責任の所在が明らかである
- 分析的である:好奇心旺盛で常に新たな洞察を探求し、根拠に基づいて判断する
- 革新的である:新しい価値を常に追求し、失敗を許容する文化を持つ
- 協調的である:データや洞察の共有に積極的で、他者と協調して問題を解決する
- 共感的である:多様性を尊重し、偏見を最小化する。データに基づく意思決定の表明が不利益にならないよう心理的安全性が確保されている
- データ・リテラシーがある:環境や状況に応じて、データを読み、書き、伝えられる能力がある
データに基づく意思決定を組織に定着させるには、日々のビジネスにおける実践が重要であり、データを積極的に使えるよう、継続的な支援が必要となる。データ活用支援としては、実務または標準的なツールの利用に関する直接的なサポートと、利用者が参加するコミュニティによるサポートの2つが挙げられる。
実務または標準的なツールの利用に関する直接的なサポートは、ツールの利用方法に関するトレーニングの実施やヘルプデスクの設置に加えて、ビジネス現場で必要とされるデータの提供、または活用事例の共有なども含まれ、IT部門などがユーザーを支援するという、一方向のものとなる。
利用者が参加するコミュニティによるサポートは、ユーザーによる自発的な情報発信や事例共有、または悩み相談といった問題意識を持った参加者による、決められた形のない支援の場として機能することが期待される。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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