米Microsoftは、アーカイブの作成と展開を可能にするモジュールMicrosoft.PowerShell.Archiveの、次期バージョンの最初のプレビューとなる「Microsoft.PowerShell.Archive Module 2.0 Preview 1」を、7月26日(現地時間)に公開した。
「Microsoft.PowerShell.Archive Module 2.0 Preview 1」は、機能面では完全ではなく、Compress-Archiveコマンドレットのみが含まれており、PowerShell 7.3.0-preview5以降とのみ互換性がある。
同モジュールは、クロスプラットフォームで機能する高性能で保守可能なモジュールの構築を目標としている。現段階でモジュールはzip32形式のみをサポートしており、.NET 7がtarアーカイブ形式のサポートを計画していることから、これらの新しいAPIを活用することで追加のアーカイブ形式がサポートできるようになる。さらに、モジュール全体をC#で書き直すことで、これまでのユーザビリティの問題解決にもつながる
なお、同モジュールは他のアーカイブソフトウェアと比較してパフォーマンスが制限されているものの、C#でモジュールを書き直すことで、スクリプトモジュールからのオーバーヘッドが削減され、ある程度のパフォーマンス改善が期待される。
同モジュールは、OSごとにディレクトリ区切り文字として異なる文字が使用されており、アーカイブエントリはOS固有の方法で書き込まれるので、クロスプラットフォームサポートは制限されている。そのため、UNIX系OSユーザーによるWindowsマシンで圧縮されたアーカイブの使用、あるいはその逆が困難であるが、同モジュールの書き換えにより、すべてのプラットフォームでUNIXディレクトリ区切り文字「/」を使用するよう、すべてのパスを正規化することで解決が可能になる。
そのほか、パスでのワイルドカード文字の使用に関していくつか問題があるとともに、.NETのように大きなアーカイブの作成と大きなファイルの圧縮をサポートしていないなど、未解決の問題も残されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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