米Amazon Web Servicesは、コンテンツ配信ネットワーク「Amazon CloudFront」がHTTP/3に対応したことを8月15日(現地時間)に発表した。
HTTP/3は、米Googleが設計した「QUIC」を基に、IETF(Internet Engineering Task Force)が標準化したもので、トランスポート層には従来のTCP(Transmission Control Protocol)に代えてオーバーヘッドが少ないUDP(User Datagram Protocol)を採用する。UDPにはTCPのようにエラー時の再送処理などの信頼性を確保する仕組みが備わっていないが、その部分はHTTP/3が担当する。
TCPでは、パケットが到達したことを確認する返答を受けてから後続のデータを送る。TCPの信頼性を高めている機能の一つだが、失敗して再送を繰り返していると、後続のデータを送れなくなってしまう(head-of-line blocking)という現象が発生する。HTTP/3ではトランスポート層にUDPを採用するので、相手が受け取ったかどうかを確認することなく、送信すべきデータを並列でどんどん送り出せる。
Amazon CloudFrontは今回、Rust言語によるオープンソースのQUICライブラリである「s2n-quic」を使用してサービスを提供する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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