ヒューマンリソシが世界の大学等におけるIT教育について調査を実施、日本のIT卒業者数は3.2万人で6位だが減少傾向

　ヒューマンリソシは、世界の大学等におけるIT分野の卒業者について調査を実施し、「2022年度版：データで見る世界のITエンジニアレポートvol.7」として12月15日に発表した。

　同調査 「データで見る世界のITエンジニアレポート」は、国際労働機関（ILO）や経済協力開発機構（OECD）、各国の統計データを元に、世界のIT技術者の動向を俯瞰的に把握することを目的に、2020年より調査結果を公開している。

　OECDの統計データにて直近5年間のデータを確認できた37カ国について、情報通信技術関連（Information and Communication Technologies）を専攻した卒業者の人数について調査したところ、5年間の年平均増加率は7.8％となった。

　また情報通信技術関連専攻の卒業者数を国別にみると、37カ国のうち、1位は19.5万人の米国となった。続いて、ブラジルが2位（5.3万人）、メキシコが3位（3.9万人）となった。

　国別に、過去5年間の卒業者数について、年平均増減率をみると、1位は36.8％増のメキシコ、2位は26.6％増のポルトガル、3位は25.6％増のオーストラリアとなった。米国は7.2％増で17位となった。

　一方日本は、卒業者数においては、3.2万人で世界6位となったが、過去5年間の平均増減率は1.3％と減少しており、37カ国中32位の結果となった。また、韓国は卒業者数では2.9万人の9位、増加率では3.5％増で26位だった。

　さらに、各国のIT技術者数に占める情報通信技術関連卒業者数の割合を見てみると、最も割合が高いのがメキシコの22.2％、次いでトルコの13.5％、オーストラリアの11.3％が続いた。

　こうした中、日本は25位と、IT技術者数に占めるIT卒業者の割合は、2.4％に留まる結果となった。なお、米国は3.8％の15位、韓国は3.7％の18位となった。

　同様に、OECDの統計データにて、STEM関連分野（Natural sciences,mathematics and statistics）を専攻した卒業者の人数について、直近5年間のデータを確認できた37カ国を対象に調査したところ、5年間の平均増減率は1.4％増となった。なお、2017年以降微増していたが、2020年は1.5％の微減となっている。

　国別にみると、28.1万人の卒業者数を輩出している米国が1位となった。2位以降は8.2万人のオーストラリア、7.3万人のイギリスが続いた。過去5年間の増減率では、1位は27.5％増加したフィンランド、2位はハンガリーで13.1％増加、3位はオランダで8.7％増加となった。

　一方日本は、卒業者数は2.5万人の10位だが、増減率では5年間で0.3%と減少しており、37カ国中22位となった。

　同調査 「データで見る世界のITエンジニアレポート」は、国際労働機関（ILO）や経済協力開発機構（OECD）、各国の統計データを元に、世界のIT技術者の動向を俯瞰的に把握することを目的に、2020年より調査結果を公開している。過去の調査結果は、以下よりご確認いただけます。