オープンソースのKubernetesやDockerランタイムであるcontainerdの開発チームは、最新バージョンとなる「containerd 1.7.0」を、3月11日(現地時間)にリリースした。
「containerd 1.7.0」では、containerdのshimを管理する新しい方法を提供するとともに、PodやVMといったマルチコンテナ環境に対して高い柔軟性と機能性を提供する、Sandbox APIが試験的に導入されている。Sandbox APIによって、PodやVMをより高いレベルで管理できるようになる。
あわせて、転送元と転送先の間でアーティファクトオブジェクトを転送するためのシンプルなインターフェイスとなるTransferサービス、拡張機能をOCI互換コンテナランタイムにプラグインするための共通フレームワークであるNRIといった機能も試験的に追加されている。
さらに、FreeBSD上でのLinuxコンテナのサポート、CDIデバイスインジェクションのサポート、cgroups blockioのサポート、再起動マネージャ強化のための再起動ポリシーの追加が行われた。また、ttrpcに加えてgRPCを使用するshimのサポートが試験的に追加され、既存のttrpc shimサポートは廃止されず、最高のパフォーマンスと最小のshimメモリオーバーヘッドのために引き続き推奨される。
バージョン2.0に向けた準備としては、機能を単一のCRIプラグインから、より小さなスコープのcontainerdプラグインに移行し、個別に使用およびテストを可能にするための取り組みが行われている。あわせて、ttrpcのバージョンがストリーミングをサポートすべく更新され、ttrpcを実装できるようサービスがリファクタリングされた。
そのほか、Dockerスキーマ1イメージの廃止や、CRIにおける各種アップデートなど、さまざまな機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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