IDC Japanは、日本国内における最新のソフトウェア市場の実績と予測を、5月23日に発表した。
同社は、2022年の国内ソフトウェア市場について、2021年から続いた新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって消費者/ビジネスでのデジタルシフトが急速に進んで、国内企業のDX進展のためのソフトウェア投資を押し上げ、堅調に成長したとみている。
このような成長は、ポスト新型コロナ禍のデジタルビジネス拡大に向けた投資や、非財務側面の強化による企業価値の拡大、サイバーセキュリティ/ガバナンス対策のためのソフトウェア投資が2022年後半に増加したことがおもな要因とみられる。また、ソフトウェア市場の中でパブリッククラウドサービス売上が2022年に前年比29.1%増の1兆4058億円に達し、高い成長となった。
同社では、2022年のソフトウェア大分類市場におけるトレンドとして、
- アプリケーション開発/デプロイメント市場
- アプリケーション市場
- システムインフラストラクチャソフトウェア市場
を挙げている。
アプリケーション開発/デプロイメント市場は、前年比15.1%増となる1兆358億円で、データドリブン経営推進のためのAI/アナリティクス市場、データ管理市場の成長が市場を押し上げた。アプリケーション市場は、前年比12.7%増の1兆7483億円で、デジタルCX向上に向けたCRM市場およびコンテンツワークフロー管理市場の成長が牽引役となっている。システムインフラストラクチャソフトウェア市場は、前年比14.5%増の1兆3708億円で、サイバーセキュリティ対策/デジタルトラスト向上に向けたセキュリティソフトウェア市場およびクラウド型ITシステム管理市場が大幅に成長した。
これら成長市場を背景に、企業のデジタルレジリエンシ、デジタルCXや企業価値の拡大に向けたソフトウェア投資が今後も継続し、国内ソフトウェア市場は2022年~2027年の年間平均成長率(Compound Annual Growth Rate:CAGR)が6.7%で成長し、2027年には5兆7459億円に達すると予測している。各ソフトウェア大分類市場の2022年~2027年のCAGRは、アプリケーション開発/デプロイメント市場で11.7%、アプリケーション市場で5.0%、システムインフラストラクチャソフトウェア市場で4.9%を見込む。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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