米Google Cloudは、フルマネージドの機械学習ツールによって、機械学習モデルの構築、デプロイ、スケーリングを高速化する「Vertex AI」において、大規模言語モデル「PaLM 2」、およびコード生成・補完のためのモデル「Codey」で日本語が利用可能になったことを、8月22日に発表した。
今回発表された日本語対応によって、ユーザーはPaLM 2やCodeyを利用して生成AIを組み込んだ日本語アプリケーションにおける、顧客体験を向上させられるようになる。
なお、PaLM 2の日本語は、J.TEST実用日本語検定の上級者向け試験(A-Cレベル試験)において、94%正解するというベンチマークがあり、細かいニュアンスを理解、生成できる。また、PaLM 2の日本語版は、すでに多くの企業によってプレビュー利用されており、PaLM 2を含むモデルにはVertex AIの生成AIサポート機能の一部である「Responsible AI」が組み込まれているため、ユーザーによるアプリケーションへの組み込み時に、有害なコンテンツや予期せず有害となる可能性のあるコンテンツが生成されるのを防げる。
プレビュー期間の日本語に関する細かな調整を経て、ユーザーが日本語で安心してPaLMをはじめとする生成AIを利用可能な環境が整えられたことから、企業ユーザーはGoogleのAI原則を参考にした、ベストプラクティスの実装がさらに容易になった。また、CodeyはPaLM 2をベースにしているため、PaLM 2と同様にVertex AIから日本語を利用できるようになっている。
あわせて、短期間でユーザーのDXを支援するエンドツーエンドの伴走型プログラム「TAP(Technical Acceleration Program)」に、生成AI技術のビジネス適用可能性を探る、ユーザージャーニー明確化のためのプロセスが追加され、生成AIのビジネス適用検討からアーキテクチャ策定、プロトタイプ開発、プロダクション環境へのプランニング支援などをワンストップでサポートすることが可能になった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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