なぜテスト自動化に挑戦するのか? ビットキーの取り組みを紹介
まずセッションの冒頭で、おだしょー氏がmablの特長について説明した。
「mablは“めいぶる”と読みます。現在ではGoogle Cloud Operationsと呼ばれている『Stackdriver』の創業者であるIzzyとDanが2017年ボストンで創業しました」(おだしょー氏)
同社が提供している同名のサービス「mabl」は、DevOpsに適したテスト自動化プラットフォームである。ノーコードでUIテスト・APIテスト・ネイティブのモバイルアプリテスト(現在は早期アクセス)に対応しており、単一プラットフォーム上でアクセシビリティやパフォーマンステストも実行できるといった多くの特徴を備えているという。
そして株式会社ビットキーの三上氏が、「テスト自動化エンジニア」になってこの1年の取り組み内容を紹介してくれた。ビットキーでは、以前からテストエンジニアを中心にテスト設計やテスト実装に取り組んでおり、2023年1月からmablを使った“E2Eテストの自動化”にチャレンジしてきたのだ。
「ビットキーはスマートロックを強みに、オフィスや住宅のDXを手掛ける会社です。ビットキーではオフィス向けの『workhub』と住宅向けの『homehub』を展開しており、それぞれ役割の異なるWebアプリ、モバイルアプリを2つずつ、計8つのアプリを提供しています。これらのアプリの検証を十全に行うために、ビットキーでは4つのQAチームに分かれてテストを実施しています。mablは、オフィス向けのWebアプリでこの1年利用してきました」(三上氏)
三上氏は、テスト自動化に至った背景として、2つの理由を挙げた。プロダクトの機能拡充に比例して、リグレッションテストの項目が増加していたこと。さらに、新機能テストや修正・確認テストが工数を圧迫しはじめるようになっていたこと。そのために、テスト工数の省力化に取り組む必要に迫られていたのだ。