「動かしやすい」「作りやすい」「読みやすい」テスト自動化へ──mablの使い方を紹介
次に三上氏は、mablを使ったテスト自動化の方法について解説してくれた。ここでポイントとなるのは、動かしやすい・作りやすい・読みやすいという3つの点だという。
まずmablで、テストをシナリオ単位で整理することで、テストを動かしやすく管理している。「プラン」という複数のテストを入れる箱があり、ビットキーではシナリオ単位でテストを格納している。テスト種別ごとにラベルも付与しており、任意のテスト種別のシナリオが一括実行しやすくしてあるのだ。
「1つのシナリオで長時間のテストも実行できますが、1時間かかるテストシナリオがあって45分ごろに失敗してしまうと、そこまで見に行くのは大変です。そこで実行時間が15分程度になるようシナリオを分割して、メンテナンスの負荷を下げています」(三上氏)
次にmablでは、Flow機能でテストステップを再利用して、テストを作りやすくしている。Flowとは、1度作成したテスト操作を保存できる機能だ。保存したFlowは、他の自動テストを作るときに呼び出して再利用できる。たとえば、ログイン機能をテストしたい場合であれば、メールアドレス入力やログイン入力といったパーツを再利用して組み合わせるだけで済むといった具合だ。これでテスト作成時間を大幅に短縮できるのだ。
加えてmablで、テストステップ名を誰でも読める文章にして、読みやすくレビューしやすいテストを作成する。テストのステップ名を日本語で書き直すことができ、見出しを使ってグループ分けもできる。そのおかげで、可読性が上がりテストをレビューしやすくできるのだ。
このように、mablを使うと動かしやすい・作りやすい・読みやすいテスト自動化が実現できると三上氏は説明した。
テスト自動化エンジニアへの挑戦を振り返って
最後に、三上氏は、テスト自動化エンジニアになってからの1年を振り返ってくれた。
「テストエンジニアとしての知見を広げるために興味のある分野だったのでmablに触る機会に恵まれたのは本当にありがたかったかなと思います。
mablはローコード・ノーコードを強調しているだけあり、コーディングに関する知識がなくても3カ月弱で十分にmablの操作を覚えることができて、自信を持ってテスト自動化業務に取り組むことができました。
mablでは、JavaScriptスニペットやxPath検索といったコーディングに関する知識も活用できるので、テストエンジニアの業務に紐付けながらコーディングについて学ぶ機会があったのもうれしいことでした。 まとめると、最高の1年でした」
このように語って、三上氏はセッションを締めくくった。