米Wasmerは、Rustで書かれた非常に高速なWinterCG互換のJavaScriptランタイムであるWinterJSの最新バージョンとなる、「WinterJS 1.0」を3月12日(現地時間)にリリースした。
WinterJSは、SpiderMonkeyエンジンを使用してJavaScriptを実行し、Tokioを使用してHTTPリクエストとJSイベントループを処理する。WebAssemblyにコンパイルすることも可能であり、Wasmer Edgeで完全に実行できる、最初の実稼働グレードのランタイムとなる。
今回リリースされたWinterJS 1.0は、ネイティブで実行すると毎秒150kリクエストを処理可能となっており、Bun(毎秒117kリクエスト)、WorkerD(毎秒40kリクエスト)、Node(毎秒75kリクエスト)よりも多くのリクエストを処理できる。
最初の発表以来、WinterCGとの互換性も高めており、fetch、URL、Request、Response、Blob、File、ReadableStream、WritableStream、TransformStream、TextEncoder、TextEncoderStream、atob、btoa、cryptoといったAPIをフルサポートしている。
あわせて、Cloudflare Workerのワークロードをサポートすべく、import構文によるESモジュールのサポート、Node.js互換のためのnode:async_hooks経由でのAsyncLocalStorageのサポート、_routes.jsonによるルート呼び出しのサポートが行われた。
さらに、Cloudflare Workers APIとの互換性が確保されたことで、Next.js、Next.js React Server Component、Hono、Astro.buildなどのフレームワークがサポートされている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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