技術書同人誌博覧会:情熱を交換しあうことがエンジニアとしての糧に
技術書同人誌博覧会(以下、技書博)のariaki氏は、参加者の目線でオフラインイベントの魅力について語った。
オンラインイベントのメリットは、日常生活の中で大きな学びが得られることだ。物理的な理由で参加が困難な場合でも、コンテンツにアクセスできる点も便利だとariaki氏は説明する。
一方オフラインイベントは、非日常的な体験を提供する。熱量の高いスピーカーから心に残る印象的な言葉をもらうことができ、憧れの人と写真を撮ったり、参加者同士で励まし合ったり、帰宅して参加レポートを書いたりする一連の体験のすべてが、オフラインイベントの魅力だとariaki氏は熱く語る。
「スピーカーと参加者、また参加者同士が情熱を交換しあい、特別な一日を過ごすことがエンジニアとしての活動の原動力になる」(ariaki氏)
このような魅力があるからこそ、技書博はオフラインにこだわって開催してきた。技書博は、エンジニア向け技術同人誌の即売会で、2019年にスタートした。コロナ禍で中止を余儀なくされたこともあったが、これまでに10回開催されている。ariaki氏は、「技書博を開催するのは、アウトプットするエンジニアを増やすのが目的。次も『書きたい』と思ってもらえるイベントを目指している」と言う。
本の重みや手触り、装丁など、物理的な感覚は執筆者にとって、作品を創り上げた実感を得られる瞬間だ。そして即売会では、頒布者が参加者に本の推しポイントを解説し、納得した参加者が技術同人誌を購入する。このようなライブ感は、オフラインでなければ実現できない。
「講演にせよ書籍にせよ、アウトプットしてくれる人がいなければイベントは成り立たない。アウトプットする人が増えることで、イベントが楽しくなる。参加者が熱量を持ち帰り、またイベントに来たくなる。そんなループを作りたい」と、ariaki氏が意気込みを語り、セッションを締めくくった。