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これだけは押さえておきたい! AWSサービス最新アップデート

アプリケーションリリース前後の悩みを解決! AWSの最新アップデート4選

第26回 ECS、CodeBuild、Network Load Balancer、Cloudwatch

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 本連載では、AWSに関して、なかなか時間がとれず最新のアップデートを追えていない方や、これからAWSを利用したいと考えている方に向けて、AWSから発表される数多あるサービスアップデートのうち、NTTデータのITスペシャリスト達がこれだけは押さえておくべきと厳選した内容を定期的に紹介します。本記事では、アプリケーションリリース前後で発生しがちな悩みを解決してくれるアップデートを4つ紹介します。

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ECSでコンテナ単位の再起動が可能に!

 Amazon ECSにおいて、タスクを再起動せずにコンテナを再起動する機能が提供されました。

 コンテナを動作させるサービスであるECSでは、コンテナの集合体をタスクと呼ぶ概念で管理します。このアップデート以前だとタスク内のどれか1つのコンテナに不具合があった際にタスク単位での再起動(再デプロイ)しか選択ができず、コンテナ個別での再起動ができませんでした。タスク全体を再起動をした場合、復旧までに時間を要するケースがありましたが、このアップデートによって原因となっている特定のコンテナのみ再起動することが可能になりました。特定のコンテナ内のプロセスが完全には落ち切っていないが、処理がスローダウンしているといったケースはシステム運用をしていると起こりがちだと思うのですが、そうしたケースに迅速に復旧する手段になるかと思います。

 下記のようにタスク定義でコンテナ単位で設定をすることができます。

ECSの再起動ポリシー
ECSの再起動ポリシー

CodeBuildでmacOSでのビルドが可能に!

 AWS CodeBuildがMacビルドをサポートしました。

 アプリケーションパッケージのビルドを行うCodeBuildでmacOS 14 Sonomaでのビルドができるようになりました。これまではLinuxとWindowsしかビルド環境としてはサポートしていなかったため、macOSのビルドを行うには、EC2でmacOSを用意する必要がありました。ですが、アプリケーションをビルドするのに必要なツールのインストールや、ビルド環境をスケールさせることに課題がありました。

 このアップデートにより、スケールが可能でビルドに必要なツールがプリインストールされたmacOSを簡単に用意することができるようになりました。こちらのツール群がプリインストールされています。

 非常に便利な機能なのですが、本アップデートはリザーブドキャパシティフリートという機能を利用することが前提となっています。記事執筆時点では東京や大阪という日本リージョンではこの機能が利用できず、日本外のリージョンでしか利用ができません。

 また1分単位に課金がされるオンデマンドフリートと異なり、macOSのリザーブドキャパシティフリートでは数分の利用だとしても、最低で24時間の費用が発生してしまうという仕様があります。バージニア北部で本機能を利用した場合、最低のサイズ(24GBメモリ、8vCPU)を1台で構成したとしても、28.8USD(記事執筆時点)は発生してしまうので、費用にはご注意ください。

CodeBuildのコンピューティングフリート設定
CodeBuildのコンピューティングフリート設定

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Network Load Balancerでアイドルタイムアウト値の設定が可能に!

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この記事の著者

奥村 康晃(株式会社NTTデータ)(オクムラ ヤスアキ)

 NTTデータ入社以来、クラウドサービスのAPIを連携させることで効率的な管理を可能とするクラウド管理プラットフォームの開発に従事。現在では、クラウド導入の技術コンサルや組織での技術戦略立案にも携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/20169 2024/10/07 11:00

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