生成AIはプロダクト開発の全工程で使える! それぞれの活用ポイントと効果を最大化する方法をSun Asteriskが解説
【13-B-6 】異能の掛け合わせが生むプロダクト開発 ~AIが支える事業開発プロセス~
コード生成だけじゃない! 要求・要件定義からテストまでAIで効率化!
昨今は開発プロセスの多くの部分にAIが活用されている。そんな中Sun Asteriskでは、開発作業だけでなくアイデア創出支援やプロトタイプ開発のフェーズでもAI活用が進んでいるという。
斎藤氏は、「アイデア創出支援」「プロトタイピング」「開発プロセス改善」「社内業務支援」の4つのプロセスにおいて、どのようにAIを活用しているのか解説した。
1.アイデア創出支援ツール「AI*deation」
「AI*deation」は、Sun Asteriskが提供するアイデア創出支援ツール。新規事業のビジネスデザインにおけるアイデア出しにAIを活用する仕組みだ。
新規事業においては、多くのアイデアを発散させて、それらを評価・選定するプロセスを繰り返すことが重要である。この発散のフェーズで、ChatGPTなどの生成AIを使うことで、人間だけでは1日に10個程度しか考えられなかったアイデアを、500個程度まで増やすことができるだろう。
大量のアイデアを出してリスト化した後は、その精度を評価する必要がある。この評価もAIに手伝ってもらい、最終的に磨き上げる作業は人が行う。AIによる一次評価では、課題性や市場性といった観点で点数をつけ、総合点の高い順にソートし、アイデアをブラッシュアップしていく。その後、「Value Design Syntax®」という同社の独自メソッドを使って、アイデアを具体化していくのだ。
「大量のアイデアを出し、点数をつけて評価し、Value Design Syntax®に書き出す」というプロセスはすべてAI*deationで自動化されている。「生成AIを活用することで、より多くのアイデアを短時間で生み出し、不確実性を下げながら事業開発を進めることが可能になっている」と斎藤氏は語る。
2.プロトタイピングにおけるAIの活用
プロトタイピングにおいては、AIの活用が組み込まれた「HEART Development Flow」というサービスを提供している。
先述のValue Design Syntax®をもとに、生成AIを使って要求定義から要件定義まで行い、こちらも生成AIを用いてアプリケーションコードを生成。それをUI/UXレビューでブラッシュアップしていくといったフローだ。
Value Design Syntax®の段階でアイデアが具体化されているので、「そこから要求定義書および要件定義書を書き出すのは簡単」だと斎藤氏は言う。出力された要件定義書から、CURSORなどのAIコードエディターを使ってコードを生成し、デプロイする。
その次のステップであるUI/UXのレビューは、「自動化の過渡期にあり、まだ難しい部分もある」と斎藤氏。現在はデザイナーがGitHub上でフィードバックしたものをエンジニアがAIに指示する形で行っていると説明した。
3.開発プロセス改善のための「Figma Plugin」と「DevOps」
開発プロセス改善においては、デザインと開発の間のやり取りをスムーズにするため、AIを組み込んだFigmaのPluginをSun Asteriskが独自に開発しているという。
従来の画面設計書は、デザイナーがFigmaで書いたデザインをエクセルに貼り、振る舞いやバリデーションを再現していた。しかしこのやり方ではデザイン変更の度に貼り直しが必要になり、煩雑だった。そこでFigma上でデザインから画面設計まで完了できるように、プラグインツールを開発しているのだという。
デザイナーがFigma上でデザインが完了したら「開発モード」に切り替え、バリデーションやボタンのアクションといった詳細設計を入力できる。多言語対応の機能も備えていて、言語を切り替えたときの表示の変化も確認可能だ。
ここまで画面設計ができたら、テストケースもAIが自動で作成してくれる。独自のマルチエージェントによって、現在7~8割程度のテストケースを網羅しているという。
もう一つ、開発プロセスの改善に関する取り組みとして「DevOps」にも力を入れている。
今までも開発リスクを検知するために、独自のツールを使ってSREに取り組んできた。現在は、プロダクト品質や保守性、拡張性、安定性といった観点でより詳細なデータを取得しモニタリングしている。
できる限り自動的にデータをとることで、開発品質のレベルをチェックできるようにしているのだ。
この取り組みを始めた理由を、斎藤氏は「開発プロセスの少なくない部分に生成AIが入ってきたが、生成AIを活用することによって、品質はどうなったのか。品質が上がっているのか、もっと改善できるのかを把握するためにも、こうしたデータを追うことが大事」と説明した。
4.社内業務支援「AI*Agent Base」
Sun Asteriskは、企業向けに社内業務を支援するAIエージェント「AI*Agent Base」を提供している。これは、Difyをベースに作ったマルチエージェント環境である。
社内に散らばった情報をDify上で参照できるようにしたり、ChatGPTやClaudeといったさまざまなLLMをDify上から扱えるようにしたり、簡単なアプリケーションを作成したりするなど、業務の改善を行うのに役立つ。
このAI*Agent Baseを提供するうえでは「エンジニアではない人もAIマルチエージェントを使ってほしいという意図がある」と斎藤氏は説明した。
実際に営業の現場で活用されている事例があり、AI*Agent Baseによって企業の決算資料を要約して商談の際に参照できるようにしたり、企業のウェブサイトから企業情報を収集したりしているという。
「Value Design Syntax®(バリューデザイン‧シンタックス)」は、Sun*グループの株式会社NEWhの登録商標です。
この記事は参考になりましたか?
- Developers Summit 2025 セッションレポート連載記事一覧
- この記事の著者
-
岡田 果子(オカダ カコ)
IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
提供:株式会社Sun Asterisk
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
