「SOMRIE」として認定される人材とは?
「理想のモビリティ社会をつくる“匠”」というコンセプトのもと、デンソーが設けた認定制度が「SOMRIE」だ。「SOMRIE」として認定される人は、⽇本産業界で通⽤する素質と組織が求める素質の両方を兼ね備えた人物だ。
SOMRIEという名前には「洗練された(Sophisticated)技術の⽅向性を指し⽰す(Outline)師匠(Master)として、⾰新的(Revolutionary)で感銘を与える(Impressive)仕事を情熱的(Enthusiasm)に進める」という想いが込められている。
SOMRIEの認定には「能力マップ」を活用し、Society 5.0を支える人材のケイパビリティを定義している。社会価値を考える領域にはストラテジスト、ビジネスプロフェッショナル、クリエイター、管理要素が含まれ、開発技術ではアーキテクトが中心となる。
専門技術には、アプリケーションスペシャリスト、プラットフォーム、ネットワーク、データベース、セキュリティ、データサイエンス、人材開発などがある。高度なレベル4以上、つまり組織や企業の第一人者となる人材には、厳格なアセスメントを行い、適切に評価し認定している。山田氏自身もレベル5のSOMRIE人材開発スペシャリストだ。
業務上の役割を示す「役割マップ」も設けている。重要なのは、普遍的な能力を定義する「能力マップ」と、環境や業務によって変化しやすい「役割」を分け、それぞれを組み合わせることだ。例えば、社内にセキュリティエンジニアという役割がある場合、その役割には「レベル4のセキュリティスペシャリストとレベル3のエンジニアの能力が求められる」といった形で、役割に必要な能力のセットを定義する。
多くの企業がスキルの定義や人材育成に取り組んできたが、職種とスキルを直接結びつけると、それぞれに異なるスキルセットを定義する必要があり、柔軟な運用が難しくなっていた。この課題を役割と能力を組み合わせることで解消したのだ。

「能力マップ」に示された普遍的な18のケイパビリティは、すべての役割に関連していく。たとえ企業ごとに異なる役割も最終的に18のケイパビリティに統合され、成長の指針となる。この仕組みのもと、認定を行い、不足するスキルはリカレント教育で補い、実務経験を通じて育成する。さらに、上位レベルの指導者が業務の中で指導し、確実なスキルアップを支援する。従来、キャリア相談は上司が中心だったが、この制度では専門家を共有し、より適切なアドバイスを受けられる環境を整えている。
Society 5.0の産業界を担う人材のキャリア支援を目指すSOMRIEの取り組みは、「SOMRIEサポーター」という形でデンソー社外にも門戸を開いている。公式サイトにて登録フォームが用意されており、各社での適用、業界展開に興味のある人たちが参加しているという。(2025年2月14日現在、135名、83社が参加)
山田氏は「今後の業界活用の展望についてお話しします。我々の仕組みは、賛同者全体で活用できるよう進めていきますので、ぜひSOMRIEサポーターとなり最新動向をキャッチアップしていただきたいです。また、学生のうちからスキル基準に沿って学び、社会に出た後も自分の能力を生かしながら成長できる環境を整えたいと考えています。我々と共に、この世界観を実現するメンバーとして活動していきませんか?」と参加を呼びかけた。
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