はじめに
Microsoftの提供するVisual Studio Code(VSCode)は、2015年の最初のリリースから、今では開発用エディタの定番の座を占めるまでになりました。これには、無償で使えることも大きいですが、何よりエディタとしての使いやすさ、そしてさまざまな拡張機能によっていくらでも使い勝手を向上させたり、利用の領域を拡げたりできることも大きいでしょう。
本連載では、このVSCodeにフォーカスし、基本的な使い方から拡張機能の活用、そして本格的な開発現場での利用を想定した高度な機能までを紹介していくことで、読者がVSCodeマスターになるお手伝いをします。
対象読者
- テキストエディタメインで開発してきた方
- Visual Studioより軽い環境が欲しいと考えている方
- Visual Sudio Codeをもっと使いこなしたいという方
必要な環境
本記事の内容は、以下の環境で動作を確認しています。
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macOS Sonoma 14.7
- Visual Studio Code 1.97.0
リモート開発のための準備
拡張機能のインストールやリモート接続先など、必要な準備を済ませておきましょう。
拡張機能パック「Remote Development」
Microsoftによる拡張機能「Remote Development」(ms-vscode-remote.vscode-remote-extensionpack)は、以下の4つの拡張機能のパックです。
- Remote – SSH:リモートへのSSH(Secure SHell)接続(ms-vscode-remote.remote-ssh)
- Remote – Tunnels:リモートへのトンネル接続(ms-vscode.remote-server)
- Dev Containers:Dockerコンテナへのアクセス(ms-vscode-remote.remote-containers)
- WSL:Windows Subsystem for Linux(ms-vscode-remote.remote-wsl)による開発
それぞれ必要に応じて個別にインストールしてもよいのですが、いずれリモート開発することが分かっているのであれば、「Remote Development」で全てインストールしておいてしまいましょう。ただしWSLはWindows環境でのみ意味のある拡張機能なので、macOS環境ではインストール後に削除してしまってもよいでしょう。
本記事では、「Remote – SSH」によるリモートへのSSH(Secure SHell)接続、「Remote – Tunnels」によるリモートへのトンネル接続の導入について紹介します。
リモート接続するコンピュータ
リモート開発を行うには、リモート接続するコンピュータが必要です。ハードウェアやOSは何でも良いのですが、VS CodeのCLI(Command Line Interface)版が動作する必要があります。macOS、Windows、Linuxであれば問題ありません。
筆者は、Linuxディストリビューションの一つであるUbuntu Desktop 24.02(x64版)を使いました。よって、リモート接続先のターミナル画面などはLinuxのものとなっていますが、基本的にはmacOSでもWindowsでも変わりません。
最初に紹介するSSHによるリモート接続では、SSHサーバ機能が必要です。接続に際してホスト名(IPアドレス)やログインユーザなどの情報が必要になるので控えておいてください。Ubuntu Desktopでは、パッケージopenssh-serverのインストールとSSHサーバ機能の起動と有効化、設定アプリからもSSH接続を許可する必要があります。