オルグローは、Webサイト運営者/マーケティング担当者を対象に実施した、Webサイト運用におけるLLMO(大規模言語モデル最適化)活用の現状と課題に関する調査の結果を、6月11日に発表した。同調査は、5月15日〜20日の期間に行われ、200件の有効回答を得ている。
調査対象者に、LLMOに対する認知度と関心度を尋ねたところ、「言葉を聞いたことがあり関心がある」(37.0%)と「言葉は知らないが関連課題に関心がある」(24.0%)を合わせた割合が61.0%を占めた。一方で、「言葉も知らず関心もない」(24.5%)と「言葉は知っているがあまり関心がない」(14.0%)を合わせた割合も38.5%に達している。

検索エンジンのAIによる要約やAIチャットボットなどを意識した、情報の構成やコンテンツ作成、技術的な対応などの取り組み状況について尋ねた質問では、「個人的/試験的に取り組んでいる段階である」(25.5%)がもっとも多く、「取り組む必要性を感じており、情報収集や検討を始めている」(18.5%)がそれに続いた。「積極的にチームとして取り組んでいる」(10.5%)、「外注して施策を委託している」(8.0%)は少数派で、「必要性は感じるが、まだ何も取り組めていない」(13.5%)、「必要性をあまり感じていない・一切感じない」(24.0%)といった層もみられる。

LLMOへの取り組みに何らかの形で関与している、または関心を示している人(152名)に、施策を外注する場合の月額許容費用を尋ねたところ、「100000円〜199999円」(32.89%)が最多となり、以下「50000円〜99999円」(28.95%)、「10000円〜49999円」(25.00%)が続いている。

同じく、LLMOへの取り組みに何らかの形で関与している、または関心を示している人に、LLMO(またはそれに類する取り組み)で重要だと考えている要素を尋ねた質問(複数回答)では、「ユーザーの具体的な質問に対して、簡潔かつ明確な回答をコンテンツ内に含めること(Q&A形式など)」(48.03%)がもっとも多く、「AIがコンテンツの意図や構造を理解しやすいように、見出しや箇条書きなどを活用し、論理的な階層構造で情報を整理すること」(36.84%)、「情報の網羅性や正確性を徹底し、コンテンツの質を高めること」(29.61%)がそれに続いた。

同じく、LLMOへの取り組みに何らかの形で関与している、または関心を示している人に、LLMO(またはそれに類する取り組み)を進める上で感じている、または懸念される課題や障壁を尋ねたところ(複数回答)、「技術的な理解や、サイト構造/コンテンツ改修などの対応が難しい」(34.87%)が最多となり、以下「検索エンジンのAIアルゴリズムや仕様変更が頻繁に起こる可能性があること」(33.55%)、「LLMOに関する最新の情報や実践的な知見がまだ少ない」(28.95%)、「AIによるコンテンツの誤った解釈や引用、文脈の歪曲により、ブランドイメージや情報の信頼性が損なわれるリスク」(24.34%)が続いている。

LLMOの認知・関心度と、LLMOへの取り組み状況を尋ねた質問への回答を掛け合わせてみると、「LLMOという言葉を聞いたことがあり、その概念や取り組みにも関心がある」層は「個人的/試験的に取り組んでいる段階である」(39.2%)、「取り組む必要性を感じており、情報収集や検討を始めている」(25.7%)の割合が高かった。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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