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Developers Summit 2026 セッションレポート(AD)

AI時代のオブザーバビリティをどう考える? DatadogでブラックボックスなLLMも観測可能に!

【18-A-3】LLMを入れたら障害対応が地獄に?Datadogで考えるAI時代の運用設計

 昨今のAIブームを受け、「システムにLLMを組み込んだら、途端に運用しづらくなった」と感じている人が多いのではないか。あるいは「まぁ、LLMはそもそもブラックボックスだから」と、対処をあきらめてしまっている人もいるかもしれない。「『そうなってしまうのは、技術力やスキルが不足しているからだ』と自分を責める必要はない。これまでとはルールが変わっただけのこと。オブザーバビリティの考え方をAI時代にあわせてアップデートすればいい」と語るのは、Datadog Japan合同会社でシニア デベロッパー アドボケイトを務める萩野たいじ氏だ。Developers Summit 2026で明かされたAIを“入れて終わり”にしないための現実的な運用設計を紹介する。

なぜLLMを組み込むと運用が難しくなるのか?

Datadog Japan合同会社 シニア デベロッパー アドボケイト 萩野 たいじ氏
Datadog Japan合同会社 シニア デベロッパー アドボケイト 萩野 たいじ氏

 LLMを既存のアプリケーションに組み込んだ後の運用フェーズを想像してほしい。

 さっきまで問題なく動いていたのに、“なぜか”突然レスポンスが跳ね上がった。同じ入力を投げているのに、“なぜか”違う結果が返ってくる。コードも設定も変更しておらず、デプロイもしていないのに、“なぜか”挙動が揺らいでしまう。

 このような“なぜか”が積み重なり、バグだとも障害だとも言い切れない状態に直面する。結果、「LLMの挙動によるものと思われます」と、思わず自分でもツッコミを入れたくなるような報告をするしかなくなり、エンジニアは窮地に立たされるのだ。

 では、なぜLLMをシステムに組み込んだ途端に、障害対応が難しくなるのだろうか。

 「まだ触り始めたばかりだから」「うちのチームにはAIの専門家がいないから」「もっと勉強してAIに対する理解を深めれば解決するはずだ」などと思いたくなるかもしれないが、「それは大きな誤解であり、従来のシステムとLLMでは、前提となるルールが異なるからだ」と萩野氏は断言する。

LLMを組み込むと前提となるルールが変わる
LLMを組み込むと前提となるルールが変わる

 従来のシステムでは、入力が同じであれば出力も必ず同じだった。処理はコードで書かれており、ロジックは決定的。挙動は必ず再現できた。だからこそ、何かしらの障害が発生したときには「再現し、原因を特定し、修正する」という戦い方が通用した。

 だが、LLMでは、そうはいかない。挙動は確率的で、出力には揺らぎがあり、モデルの内部は外から見えないブラックボックスだ。従来のシステムとは前提が異なる以上、「再現し、原因を特定し、修正する」というこれまでの戦い方は、通用しなくなる。だから難しいのだ。

 「現場では、『ログはあるけれど、意味がわからない』『トレースはあるけれど、LLMの中が見えない』といった声がよく聞こえてくる。これは障害対応で一番怖い“あるけれど、わからない”状態だ。そうなると、『まぁ、LLMだから……』と報告せざるを得ないが、これはただの敗北でしかない」と語る萩野氏は、次にAI時代のオブザーバビリティのあり方に言及した。

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AI時代のオブザーバビリティはどうあるべきか

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

 フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

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山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

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提供:Datadog, Inc.

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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