レガシー組織をAIネイティブにアップデートせよ! 再定義されるエンジニアの役割とは
【19-A-6】AI ネイティブ組織への変革:ビジネスとITの統合が拓く未来 AIで“はたらく”をアップデートする人材業界パーソルキャリアのリアル
AI時代の組織で重要なのは、互いの専門領域を超えること
技術的な基盤がどれほど整っても、それを使いこなす組織のOSが古いままであれば価値は生まれない。岡本氏は、組織の構造自体を「ハイブリッド型のマトリクス組織」へと進化させる必要性を指摘する。これは、エンジニアとしての深い専門性を追求する一方で、事業価値に直接コミットする柔軟さを併せ持つ組織のあり方だ。
AIがコードを書き、デザインやPoCなどを作れるようになるこれからの時代、エンジニアはコードを書くだけ、ビジネス側は企画書を作るだけといった境界はシームレスに溶けていく。エンジニアが企画に踏み込み、企画者がプロトタイプを自ら作る。それぞれの専門性を軸足に置きつつも、領域を超えて互いに“染み出す”ことで、プロダクト開発のサイクルは劇的に高速化する。
岡本氏は「全員がAIプロダクトマネージャー」としての視座を持つことが主流になると予測している。失敗を恐れず挑戦し、職種の壁を超えて価値創造に没頭できる文化。この新しい組織OSの装着こそが、変革の核心である。
再び訪れた産業革命の渦中を楽しむ──今、エンジニアが立つべき場所
こうした変革の種は、すでに具体的なサービス成果として芽吹き始めている。法人向けスカウトサービス「doda ダイレクト」では、大規模言語モデル「LLM」を活用した「検索条件の自動生成機能」を導入し、ダイレクトリクルーティング業務の準備工数を大幅に削減することに成功した。
また、プロダクトへの活用を見据えたAIの研究・開発も進めている。汎用的なGPTに頼るだけでなく、コストと精度の両立を目指し、「自社開発の小規模言語モデル(SLM)」の構築にも成功した。人材業界ならではの専門用語や、ニッチな文脈に最適化された独自AIを持つことは、今後の大きな差別化要因となるだろう。
最後に岡本氏は、現在の状況を「産業革命並みの転換期」と表現した。テクノロジーとビジネスが溶け合い、誰もが事業変革の主役になれるエキサイティングな時代だ。エンジニアにとって、これは自らの役割を再定義し、組織や事業のあり方そのものをデザインしていく「モデルチェンジ」の機会である。この変化の波を脅威として捉えるのではなく、未知の領域を切り拓く絶好のチャンスとして、共に楽しみながら進んでいこうという力強いメッセージで、セッションは締めくくられた。
パーソルキャリアからのお知らせ
パーソルキャリアでは、一緒にはたらく仲間を募集しています。開発環境やカルチャー、現在募集中のポジションなど、詳しくは採用情報ページをご覧ください。
この記事は参考になりましたか?
既に会員の方はを行ってください。
- Developers Summit 2026 セッションレポート連載記事一覧
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
提供:パーソルキャリア株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
