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Azureのクラウド環境でDevOpsを実現する「Azure DevOps」入門

Azure Test Plansでテスト管理を始めよう

Azureのクラウド環境でDevOpsを実現する「Azure DevOps」入門 第8回

テストプランとテストスイートの作成

 テスト管理の基本構造として、テストプランとテストスイートを作成していきます。

テストプランの作成

 Azure DevOpsのプロジェクトのダッシュボードの左側メニューから「Test Plans」を選択し、画面右上の「+ New Test Plan」を選択します。

図7:テストプランのトップ画面
図7:テストプランのトップ画面

 テストプラン作成画面では以下を設定します。

  • Name:テストプランの名前(例:「Sprint 1 テスト計画」)
  • Area Path:テストプランが属するエリアパス(Azure DevOpsにおける、作業や機能領域をチーム単位で分類する階層的なパス)
  • Iteration:関連付けるイテレーション(スプリント)
図8:テストプランの新規作成画面
図8:テストプランの新規作成画面

 設定が完了したら「Create」を選択してテストプランを作成します。

テストスイートの作成

 テストプラン内にテストスイートを作成してテストケースを整理します。テストスイートには3種類あります。

静的テストスイート(Static)

 テストケースを手動でフォルダ分けするようにグループ化する、最もシンプルなスイートです。

要件ベーステストスイート(Requirement-based)

 Azure Boards のワークアイテム(プロダクトバックログ項目やユーザーストーリー)と直接連動するスイートです。「どの要件のテストが完了したか」というトレーサビリティを確保するのに最適です。

クエリベーステストスイート(Query-based)

 指定したクエリ条件(例:「優先度が1のテストのみ」など)に合致するテストケースを自動で収集するスイートです。

 テストプラン名の横の「...」メニューから「New Suite」を選択し、静的テストスイートを作成します。

図9:静的テストスイートの作成
図9:静的テストスイートの作成

 スイート名として「ログイン機能テスト」と入力します。

 続けて、要件ベーステストスイート(Requirement based suite)も作成しましょう。こちらはクエリを実行して、対象となるワークアイテムを選択するだけで、要件に紐付いたテスト管理環境が構築されます。

図10:要件ベーステストスイートの作成
図10:要件ベーステストスイートの作成

 これで、テストプラン配下にテストを管理するための箱(テストスイート)が準備できました。

テストケースの作成

 テストスイートにテストケースを追加していきます。

テストケースの追加

 左側のツリーから「ログイン機能テスト」スイートを選択し、画面中央の「New Test Case」をクリックします。

図11:テストケースの新規作成
図11:テストケースの新規作成

 テストケースの編集画面が開くので、タイトルに「正常なログイン操作の確認」と入力します。画面下部の「Steps」セクションには、検証手順である「Action(操作)」と「Expected Result(期待される結果)」を対にして記述します。今回は以下のステップを追加してみましょう。

ステップ1

  • Action:ログインページにアクセスする
  • Expected Result:ログインフォームが表示される

ステップ2

  • Action:ユーザー名とパスワードを入力する
  • Expected Result:入力した内容がフォームに表示される

ステップ3

  • Action:ログインボタンを選択する
  • Expected Result:ダッシュボード画面に遷移する
図12:テストステップの追加
図12:テストステップの追加

 入力後、「Save & Close」をクリックして保存します。あわせて「無効なパスワードでのログイン失敗」や「パスワード未入力時のバリデーション確認」など、例外系のテストケースも作成しておくと、より網羅性の高いテストプランになります。

共有ステップの活用

 「ログインページへのアクセス」など、複数のテストケースで共通する手順は、「共有ステップ(Shared Steps)」として共通化できます。

 テストケース編集画面で対象のステップを選択し、「Create shared steps」をクリックして名前を付けて保存します。

図13:共有ステップの作成例
図13:共有ステップの作成例

 他のテストケースからは「Insert shared steps」で呼び出すことが可能です。

図14:共有ステップの挿入例
図14:共有ステップの挿入例

 手順に変更が生じた際も、共有ステップを1箇所修正するだけですべてのテストケースに反映されるため、テストの保守性が大幅に向上します。

テストケースとワークアイテムの関連付け

 テストケースをAzure Boardsのワークアイテム(ユーザーストーリーなど)と関連付けることで、強固なトレーサビリティを確保できます。

 テストケース編集画面の「Links」タブから「Add link → Existing item」を選択し、リンクタイプに「Tested by」を指定して対象のワークアイテムを検索/追加します。

図15:テストケースとワークアイテムの関連付け
図15:テストケースとワークアイテムの関連付け

 この関連付けにより、各要件に対して「どのテストが紐付いているか」「現在の実施状況はどうか」を双方向に追跡可能になります。なお、前述の「要件ベーステストスイート」からテストケースを作成した場合は、この関連付けが自動的に行われます。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 秋葉 龍一(アキバ リュウイチ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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