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Azureのクラウド環境でDevOpsを実現する「Azure DevOps」入門

「Azure Artifacts」とDevOpsサービス連携による効率的な開発環境構築

Azureのクラウド環境でDevOpsを実現する「Azure DevOps」入門 第6回

 前回の記事では、Azure Artifactsの基本機能とNuGetパッケージの公開・利用方法について詳しく解説しました。今回から数回に分けてAzure Artifactsを中心として、Azure Pipelines、Azure Repos、Azure Boardsとの連携による包括的なDevOps環境の構築方法について説明していきます。

はじめに

 Azure Artifactsが真価を発揮するのは、他のAzure DevOpsサービスと組み合わせて使用する場合です。単体でのパッケージ管理だけでなく、CI/CDパイプラインとの自動連携、ソースコード管理との統合、プロジェクト管理システムとのトレーサビリティ確保により、開発チーム全体の生産性を大幅に向上できます。

 本記事では、前回作成したWings.MathLibraryを例に、Azure Artifactsを中心とした統合DevOps環境を構築し、その効果を実感していきます。

対象読者

  • Microsoft Azureや他のクラウドサービスを利用している方
  • アジャイル開発を行っている方
  • DevOpsの一通りの流れを理解したい方
  • パッケージ管理を中心とした開発環境の最適化に興味がある開発チーム

Azure Artifactsを中心とした統合DevOps環境の効果

 現代のソフトウェア開発において、パッケージ管理は単独で存在するものではありません。Azure Artifactsを中心として各種DevOpsサービスを連携させることで、以下の効果を得られます。

開発効率の向上

 ライブラリの変更から本番環境への反映まで、全工程の自動化により手動作業を大幅に削減できます。開発者はコードコミット後、自動的にビルド、テスト、パッケージ公開、依存プロジェクトへの影響確認まで行われるため、開発作業に集中することができます。

品質管理の徹底

 CI/CDパイプラインと連携することで、パッケージ公開前の自動テスト実行、セキュリティスキャン、コードカバレッジの測定などが可能になります。これにより、不具合を含むパッケージの本番環境流出を防止し、システム全体の安定性を向上させます。

トレーサビリティの確保

 Azure Boardsとの連携により、要件からコード変更、パッケージリリースまでの一連の流れを追跡可能になります。これにより、問題発生時の素早い原因特定と対応が可能になります。

次のページ
Azure Reposとの連携によるソースコード管理

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 秋葉 龍一(アキバ リュウイチ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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