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Rails 2.0にも対応したRuby専用統合開発環境「3rdRail 1.1日本語版」登場

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CodeGearはRuby on Rails統合開発環境「3rdRail 1.1」を発売する。日本語への完全対応も果たしている。

 CodeGearは9日、都内で記者説明会を開催し、「3rdRail 1.1日本語版」の製品プレビューを行った。

Rubyを取り巻く環境

 CodeGearマーケティングディレクターの藤井氏は、Rubyという言語について「Rubyは日本産だが、Ruby on Railsというフレームワークの出現により世界中でブレイクし、逆輸入という形で人気に火がついた」と紹介、哲学を持った言語仕様も人気で、その理念は「多くの開発者の共感を呼んでいる」と説明した。

藤井等氏
藤井等氏

 これまでRubyは、アーリーアダプターやRubyのコミュニティなど、比較的プログラミング言語に関心がある人達に使われてきた。しかし、Rubyプログラマーの増加や、海外のアナリストやシンクタンクの評価などにより多くの人に注目され、ビジネスでの活用も始まっている。

 しかし、エンタープライズアプリケーションなどの大規模開発に用いられるようになると、「習熟度が高い人と低い人とで成果物に差がある」「共通のステップや環境による開発が必要になる」などの問題が発生してしまう。藤井氏によれば「3rdRailは、こういった問題に対して、ツールという側面からフォローしていく製品」だという。

3rdRail 1.1日本語版

 3rdRail 1.1日本語版はEclipseベースの製品だが、プラグインという形ではなく、「Ruby、Ruby on Rails開発に特化してカスタマイズをした製品」(藤井氏)となっている。Railsプロジェクトの作成もコマンドライン、ウィザードどちらを使ってもできるようになっており、開発者は自分にあった手法で作業することができる。

 製品の主な特徴として、CodeGearが開発した「高速デバッガ」を搭載しており、より効率的な開発ができるようになっているほか、コードアシスト機能、リファクタリング機能、依存関係ビューといった機能を備えている。こういった機能は、.NETやJavaの開発ツールでは当たり前のものだが、Rubyのような動的型付け言語ではツールの対応が難しいとされていた。

高速デバッガが搭載されている
高速デバッガが搭載されている

 また、3rdRail 1.1は、Eclipse 3.3がベースとなっているが、Eclipse 3.3の日本語ランゲージパックは公開されていない。そこで、Pleiades (Eclipse プラグイン日本語化プラグイン。作者は柏原氏)とコラボレーションすることで日本語化を実現した。また、Eclipse DLTK、ATFなどの日本語化成果についてはEclipseコミュニティに還元していくという。

 3rdRail 1.1は、Ruby 1.8.5以上に対応し、Rails 1.2.X以上/Rails 2.0.X以上をサポートしている。

発売時期

 製品はまだプレビュー版ということで発売時期は未定だが、5月22日に行われる「CodeGear、オープンソース・ジャパン、ネットワーク応用通信研究所 新戦略説明会」にて発表される見通し。なお、同説明会にはRuby言語開発者のまつもとゆきひろ氏も出席する予定となっている。

 
【関連リンク】
CodeGear:3rdRail(製品詳細)

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この記事の著者

飯岡 幹雄(編集部)(イイオカ ミキオ)

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