はじめに
PowerShell 2.0ではPSRemoting
という機能が追加され、リモート処理が可能になりました。このPSRemoting
はWinRM2.0
というWS-Management
を使用してリモート処理を行います。WS-Management
というのは異なるコンピュータ間で通信を行うための共通規格です。
いろいろな用語が出てきましたが、身構えることはありません。最初の設定が済んでしまえば簡単に使用することができますので、順を追って理解していきましょう。
対象読者
- PowerShellの基本的な操作ができる方。
PowerShellについて学びたい方は、PowerShell入門の連載を参照ください。
リモート処理に必要な条件
リモート処理を行えるようにするには、下記の条件を満たす必要があります。
- ローカルマシンとリモート制御するマシンの双方にPowerShellがインストールされていること
- リモート処理用に構成されていること
- リモート接続するマシンのPowerShellを管理者モードで起動すること
なお、リモート接続を確立してリモートコマンドを実行するには、現在のユーザーがリモートコンピューター上のAdministratorグループに属する、または現在のユーザーが管理者資格情報を提供できる必要があります。
リモート処理用に構成する
まずはリモート処理を行えるように構成しましょう。
PowerShell 2.0がインストールされていても、初期設定を行わなければリモート処理を行うことはできません。最初にリモート操作される側のPowerShell 2.0を「管理者として実行する」で起動してください。
次に、Enable-PSRemoting
と入力して[Enter]キーを押します。
図1に示すように、WinRM
の構成に関する説明が表示され、キー入力を求められるので[Y]と入力して[Enter]キーを押します。
構成処理が正常に行われると図2のようにメッセージが表示され、WinRM
サービスが自動で実行されるようになり、コマンドの要求を受け付けることができるようになります。
たったこれだけで、リモート処理用の設定はおしまいです。