SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(MultiRow)

複雑な一覧だからこそGUI画面でデザインしたい! Webで1レコード複数行表示を実現するMultiRow for ASP.NETの実力

1レコード複数行表示を実現するMultiRow for ASP.NETの実力(前編)

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ダウンロード サンプルソース (81.3 KB)

MultiRow for ASP.NETでの効率化例

 それでは、MultiRow for ASP.NETで実現する場合は、どのようになるか確認してみましょう。サンプルソースは、「CZ1007MultiRowSample」です。

そのために、まず事前準備としてツールボックスにMultiRowを追加しなければなりません。

図2 ツールボックスへのMultiRowの追加
図2 ツールボックスへのMultiRowの追加

 ツールボックス上で右クリックし、[アイテムの選択]メニューを選びます。ダイアログボックスが表示されたら、名前空間「GrapeCity.Web.MultiRow」を選択して[OK]をクリックします。名前空間から分かるように、グレープシティ社が開発した製品です。

MultiRowを配置

 MultiRowをWebフォームに配意するためには、ツールボックスからMultiRowのアイコンをWebフォーム上にドラッグ&ドロップします。

図3 MultiRowの初期状態
図3 MultiRowの初期状態

MultiRowをデザイン

 初期状態では図3のようなレイアウトなので、MultiRowのスマートタグからタスクを使って設定を行います。MultiRowタスクでは、レコード追加や削除など基本的な操作性の設定ができます。

図4 MultiRowタスク
図4 MultiRowタスク

 MultiRowの1データ分のデザインは、テンプレートをデザインすることで実現します。テンプレートをグラフィカルにデザインするための機能が「テンプレートデザイナ」です。テンプレートデザイナの起動は、MultiRowタスクから行います。

図5 テンプレートデザイナ
図5 テンプレートデザイナ

 テンプレートデザイナでは、デザイン画面にツールボックスからセルをドラッグ&ドロップしてデザインを決めていきます。特筆すべき点として、セルとセルの間が0のときにスナップ線が表示されることが挙げられます。これは日本の帳票文化では非常に重要で、効率がいい操作性です。

 もちろん、2行に渡るセルや2列にわたるセルも、配置した後でセルの境界線をドラッグすると自由に大きさを変更できます。何種類かセルがあるので、文字列や数値用のセルを目的に応じて選べば、それぞれの属性に合わせた修飾も可能です。

 図5ではヘッダ部分のテキストを中心に表示するようになっています。これは「ColumnHeaderSection1」の部分を選択し、DefaultHeaderCellStyleの、ContentHAlignプロパティとContentVAlignプロパティで設定しています。ヘッダに配置した個々のセルでは設定は行っていません。もし、一部のヘッダのみ違った文字配置にしたいときは、その一部のヘッダセルのところだけを設定することもできます。

 このように、最小限の設置で全体を制御できるのも魅力的です。

図6 デザイン例
図6 デザイン例

 1データごとに交互に背景色を変えたいときは、プロパティウィンドウの「AlterntingRowStyle」で、別の色の設定を追加できます。

図7 データ行ごとの背景色設定例
図7 データ行ごとの背景色設定例

 図7にあるように1行おきだけではなく、RowStyleコレクションに追加していけば、3色以上の色違いにすることもできます。

MultiRowを実行

 MultiRowに値を表示するためには、リスト3のようにDataSetのテーブルを「DataSource」プロパティに設定してから、DataBindメソッドを実行します。

リスト3 MultiRowの使用例(MultiRowSample.aspx.vbファイル)
Imports System.Data

Partial Class MultiRowSample
    Inherits System.Web.UI.Page

    Protected Sub Page_Load(ByVal sender As Object, 
                            ByVal e As System.EventArgs) Handles Me.Load
        If Not Me.IsPostBack Then
            Call GetRecords()
        End If
    End Sub

    Private Function GetRecords() As Boolean
        Dim isOK As Boolean = False
        Using _proc As New CZ1007Bound
            Dim ds As DataSet = _proc.GetRecords("admin", "", "WS-DF502")
            Me.MultiRow1.DataSource = ds.Tables("Bill")
            Me.MultiRow1.DataBind()
            isOK = True
        End Using
        Return isOK
    End Function
End Class
図8 MultiRowの実行例
図8 MultiRowの実行例

次のページ
MultiRow for ASP.NETでページングを実装する

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(MultiRow)連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

初音玲(ハツネアキラ)

 国内SIerのSEでパッケージ製品開発を主に行っており、最近は、空間認識や音声認識などを応用した製品を手掛けています。 個人的には、仕事の内容をさらに拡張したHoloLensなどのMRを中心に活動しています。 Microsoft MVP for Windows Development ブログ:http://hatsune.hatenablog.jp/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/5351 2010/09/13 16:59

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング