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開発者に聞く!エンタープライズ向けRIA「Curl」の魅力と「Curl EXT」の有効性

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ニーズの高いUIコンポーネントをまとめた「Curl EXT」

Curl EXTの概要と、リリースに至った経緯があれば教えてください

三野氏
SCSはこれまで、Curlの「Curl言語」「実行エンジン」「開発環境」の3つを柱をベースに、ライセンス販売とシステムインテグレーションビジネスを展開してきました。また、アプリケーションの要件に応じて柔軟に開発を進められるよう、さまざまな拡張API(開発ライブラリ)をオープンソースで提供しています。今回、業務システム向けに利用者ニーズの高いUI(ユーザーインタフェース)コンポーネントをまとめたものが「Curl EXT」です。
UIに対する要求は高度で複雑化してきていますが、Curl EXTを活用することで簡単に開発ができ、満足度の高いUIを提供できます。具体的には「ワークシート」「ガントチャート」「アニメーション画面遷移」「自動GUIテストフレームワーク」「ジオグラフィックAPI」などが含まれています。
 

小段氏、スターン氏はどの部分の開発に携わったのですか?

小段氏
Curl EXTはコンセプトにも関わっていますが、実装までやったライブラリは「ジオグラフィックAPI」です。このAPIは、地図などの図形情報を読み込んでCurlに落とし込んでオブジェクトとして表示するというものです。その他に、「アニメーション画面遷移」も担当しました。

ジオグラフィックAPI、アニメーション画面遷移
ジオグラフィックAPI、アニメーション画面遷移
スターン氏
ワークシートの計算機能などを担当しました。ワークシートはExcelのように、セルの結合や計算式の埋め込み、グラフやチャートを生成するコンポーネントを備えており、これらを併用することによりExcelライクに利用できます。

Excelライクなワークシート
Excelライクなワークシート

企業システムにこそ必要な「画面遷移」の工数をゼロに

苦労した点はありましたか? またお勧めの機能も教えてください

小段氏
地図情報のシェープファイルをCurlに落とし込むところで、パフォーマンスが上がらないという問題が発生したところです。解決するまでトライ&エラーを繰り返しましたが、原因を発見し解決方法を導き出す過程は楽しみでもありました。
スターン氏
ワークシートの場合は、大量のデータコンポーネントが中にあって、それをユーザーに正しく表示する必要があるので苦労しました。また、パフォーマンスとUIデザインのバランスについて、どうすればユーザーの利便性を高められるかを常に悩んでもいました。Excelの機能を再現しようとすると、使用頻度や認知度の低い機能も意外に多く、ユーザビリティ、デザインと機能の見つけやすさ、わかりやすさなど、多くのハードルがありましたが、利便性の向上が実現できたときは達成感もあり面白かったです。
小段氏
お勧めの機能としては、ぼくが開発したジオグラフィックAPI(笑)、ワークシート、それからアニメーション画面遷移です。これは画面が切り替わる際にトランジションを表示するものですが、アニメーションというと企業システムでは「遊び」と取られてしまうことが多く、そこに工数をかけることが価値と認めてもらえないのが現状です。 しかし、企業利用においてもアニメーションによる画面遷移は必要だと思っています。既存の企業システムには画面が遷移したことさえわからないようなものも多いですから。そこで、豊富なエフェクトも用意して組み合わせられるようにした上で、ライブラリとして追加しました。最初から用意されていれば、画面遷移の工数をゼロにできるので開発者にとっては大きなメリットになると思います。
スターン氏
Excelライクな機能は、ユーザーからの利用ニーズが高くコンポーネントに追加した機能のひとつですが、いつになってもExcelのように使えるワークシートは便利だと思います。他には、アニメーション画面遷移もユーザーエクスペリエンスを意識した機能だと思います。
小段氏
それから、自動GUIテストフレームワークも今回テスト的に用意しています。UIが複雑で高度なものになってくると、UIのテストも複雑になってきます。特に画面遷移などでは、テストにあまり工数をかけられませんし、そもそもGUIのテストをマニュアルでやるのは開発者にとっても大変です。そこで、GUIテストを自動化できるツールを作り、コンポーネントに追加しました。

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ユーザーエクスペリエンスのガイドラインを作成したい

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この記事の著者

吉澤 亨史(ヨシザワ コウジ)

元自動車整備士。整備工場やガソリンスタンド所長などを経て、1996年にフリーランスライターとして独立。以後、雑誌やWebを中心に執筆活動を行う。パソコン、周辺機器、ソフトウェア、携帯電話、セキュリティ、エンタープライズ系など幅広い分野に対応。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/6017 2011/07/05 13:21

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