柳井です。 先日、梶尾真治の「クロノス・ジョウンターの伝説」を読みました。題名に「クロノス(時の神)」と付いているように、タイムトラベル物の小説です。単なる時間移動の話ではなく、そこに愛が絡んでくることで、実際の時間と主観的な時間を感じさせる物語になっています。 パソコンを使っていると、人は時間を歪ませて物事を考えているな、と気付く瞬間があります。それは、メールボックスを見るときです。 到着順にメールが並んでいるのですが、この「メールとメールのあいだの時間」は一定ではありません。メールの一覧を見るとき、私たちは「メールが届いた」という「自分にとって意味がある時間」の点の連続として時間を認識しています。メールを「正確な時間の長さ」に合わせて配置しなおせば、日頃、いかに歪んだ時間認識のなかで生活しているかが分かります。 このように現実の世界を歪ませることで、新しいインターフェースは生まれるのかもしれません。 |
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連載4コママンガ。機械猫(光度博士)vs黒い機械猫(ソース博士)の1回戦が開始した。類似品には要注意。毎週火曜日更新。
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柳井 政和(ヤナイ マサカズ)
クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。
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