はじめに
米Googleは2011年10月6日、Google App Engine(以下、GAE)から利用できるRDB(リレーショナルデータベース)「Google Cloud SQL」を発表しました。これまでGAEで使用できるデータストアは、いわゆるNoSQLのBigtableだけでしたが、これでNoSQLとSQLの両方が使えるようになった訳で、Googleによれば、RDBはGAEユーザーから最もリクエストが多かった機能だということです。
この記事では、Google App Engine(Java)を使って、クラウド環境下でのRDBの使用方法について解説していきます。
対象読者
- Google App Engine for Javaに興味がある方
- クラウドでのRDB(リレーショナルデータベース)使用に興味がある方
必要な環境
- Eclipse 3.5(Galileo)/3.6(Helios)/3.7(Indigo)のいずれか
執筆時点でのCloud SQLは人数制限のある無料のプレビュー版ですが、Googleでは近いうちに正式な有料版をリリースするとしており、価格などの詳細は、課金を開始する30日前には発表するとしています。Cloud SQLではJDBCとDBアクセス用のAPIがサポートされ、JavaまたはPythonで作成したGAEアプリケーションからMySQLデータベースにアクセスできます。インスタンスの上限は10Gバイトです。
MySQLは、2008年にサンマイクロシステムズがMySQL ABを買収し、その後2010年6月にサンマイクロシステムズがオラクルに吸収合併されたことにより、現在はオラクル社の製品となっています。
オープンソース・データベースとしてはMySQLとPostgreSQLがよく知られていますが、ワールドワイドのシェアではPostgreSQLなどの他のオープンソース・データベースを圧倒しています。