米Adobeは、Adode Creative Cloudと連携するiPadアプリ「Adobe Sketch」「Adobe Line」「Adobe Photoshop Mix」と、デジタルペン「Adobe Ink」、デジタル定規「Adobe Slide」を、6月18日(現地時間)に発表した。
Adobe Sketch、Adobe Line、Adobe Photoshop Mixは、外出時にコンテンツを作成したり、Adobe Creative Cloud上に保存したアセットに接続できるiPadアプリ。
Adobe Sketchは、フリーフォーム描画用のソーシャルスケッチングアプリ。接続済みのクリエイティブプロセスが使えて、発想、スケッチ、コミュニティを1か所にまとめられる。基本描画ツールとして、グラファイト鉛筆、インクペン、2種類のブレンドマーカー(先端がブラシとチゼル)、消しゴムなどを利用可能で、作業中にクリエイティブコミュニティからライブでフィードバックを受けられる。
Adobe Lineは、世界初の精密描画および製図用iPadアプリ。Adobe Inkとの組み合わせによって、正確な直線や、雲形定規による滑らかな曲線を、設定したパースペクティブに合わせて描画できる。また、豊富なスタンプ機能で、手早く、効率よく作品を作成可能で、Adobe Slideと組み合わせれば、モバイル用のルーラー、T定規、形状テンプレートなどの従来型の描画ツールが利用できる。さらに、アセットや、オンラインカラースキーマ「Adobe Kuler」のカラーテーマにアクセス可能で、作品の共有にも対応している。
Adobe Photoshop Mixは、iPad上で合成とマスキングを行えるアプリ。アップライト、コンテンツに応じた塗り、手ブレ補正など、クラウドベースの強力なイメージングテクノロジーを搭載している。さらに、非破壊的な写真補正や選択、画像を切り取って合成する機能、PSDファイルを開いて保存する機能を備えており、デスクトップ上の「Photoshop CC」と連携した連続的なワークフローを実現できる。
これらのほか、従来はiPadのみに対応していた「Adobe Lightroom mobile」がiPhoneでも利用可能になり、iPad向けアニメーションビデオアプリ「Adobe Voice」との同期にも対応している。
Adobe Inkは、液圧成型による三面構造のiPad用アルミスタイラスペン。Adobe Creative Cloudに接続すれば、お気に入りの画像、写真、Adobe Kulerカラーテーマなどのクリエイティブアセットにペン操作でアクセスできる。Adonitの「Pixelpoint」テクノロジーを利用した微細なペン先を備え、軽量で快適な握りやすさを考慮した形状を採用する。
Adobe Slideは、iPad向けデジタル定規(Inkのコンパニオン製品)。コンピューターグラフィックスやデスクトップパブリッシング登場以前に使用されていた伝統的ツールに現代的な手法を取り入れ、iPad上で直線、完全な円、バランスのとれた形状による精密なスケッチを可能にしている。
なお、新しいモバイルアプリの開発には、新しい「Adobe Creative SDK」を使用しており、Adobe Creative Cloud上に保存したファイルのブラウズや、PhotoshopのPSDファイルからの要素の抽出など、モバイルアプリ制作のためのアドビのクリエイティブテクノロジーを利用できる。現在、一部の開発者によってテストが行われており、今後数か月以内にベータ版が公開される。
【関連リンク】
・アドビシステムズ
・「Adode Creative Cloud」
・「Adobe Ink & Slide」
・「Adobe Creative SDK」(英語)
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