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Scott Guthrie氏 Blog翻訳

Azure:Machine Learningサービス、Hadoop Storm、クラスタスケーリング、Linuxサポート、サイト回復、その他

連載:ScottGu's Blog翻訳

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サイト回復:SANを使用したエンタープライズDRの一般公開

 今回のAzureリリースでは、Azureサイト回復の災害復旧およびポートフォリオ複製にも重要な機能を追加しています。オンプレミスのHyper-Vプライベートクラウドで高パフォーマンスな同期・非同期レプリケーションを可能にするためにストレージエリアネットワーク(SAN)アレイを活用しようとしている企業は、Azureサイト回復とシステムセンター仮想マシンマネージャー(SCVMM)で、エンドツーエンドのストレージアレイベースレプリケーションと災害復旧を編成できるようになりました。

 レプリケーションチャネルとしてSANを追加することで、同期レプリケーション、複数VMの一貫性、Azureサイト回復のゲストクラスタサポートなどの主要なシナリオが可能になります。共有VHDXおよびiSCSIターゲットLUNのサポートにより、ASRは、SQL Server、SharePoint、SAPなどのエンタープライズクラスアプリケーションのニーズをより上手く満たすことができるようになります。

 SANレプリケーションを有効にするには、Azure管理ポータルで、ASRでSCVMMクラウドを構成するときにSANを選択してください。そうすると、ASRは、ファイバチャネルまたはiSCSIを通じて、構成されたクラウドが正しくストレージアレイに区分されたホストクラスタを持っているかを検証します。クラウドの設定が完了し、ストレージプールがマッピングされたら、レプリケーショングループ(一緒に複製されるため複数VM一貫性が有効になるストレージLUNのグループ)は、複製を有効にできます。ASRは、ターゲットのLUNやレプリケーショングループの作成を自動化し、アレイベースのレプリケーションを開始します。

 これは、レプリケーショングループ上に展開されたSQLゲストクラスタをフェイルオーバーできる復旧計画の例です。

詳細について

 追加情報は、MSDNのAzureサイト回復のフォーラムでご確認ください。

 Azureサイト回復を開始するには、無償のMicrosoft Azureトライアルにサインアップするだけです。

SQLデータベース:SQLデータベース(V12)の一般公開

 今月初旬に、SQLデータベース(V12)サービスバージョンの一般公開版をリリースしました。昨年12月に、新しいリリースのプレビューを導入し、そこには数多くの新機能が含まれています。それらには以下のものがあります。

  • 大規模データベースのより優れた管理:パラレルクエリ、データベースパーティショニング、オンラインインデックス作成、2GB制限を削除し心配不要な大規模インデックスの再構築、さらなるALTERデータベースコマンドなど、より重いデータベースワークロード管理をサポート。
  • 多くのプログラミング機能のサポート:CLR、T-SQL Windows機能、XMLインデックス、変更追跡サポートにより、より堅牢なアプリケーションが構築可能。
  • 最大100倍のパフォーマンス向上:データマートおよび分析ワークロードにインメモリcolumnstoreクエリをサポート。
  • 改善された監視とトラブルシューティング:データベース管理ビュー(DMV)の拡張セットを通じて100以上の新しいテーブルビューにイベント(XEvents)と可視性を拡張。
  • 新しいS3パフォーマンスレベル:今回のプレビューで、SQLデータベースの新しい価格設定オプションを導入します。この新しい"S3"パフォーマンス層は、100DTUのパフォーマンス(既存S2層DTUレベルの2倍)と標準層で利用可能な機能をすべて提供します。これにより、より高いパフォーマンスニーズでアプリケーションが実行できるよりコスト効果の高い方法が可能になります。

 現在これらの機能はすべて利用でき、すべてのデータベースはエンタープライズグレードSLAに裏打ちされています。

今後のセキュリティ機能#

 今月および今春に展開される多くの新しいセキュリティ機能について発表させて頂きます。これらの機能は、お客様のクラウドデータをより良く保護したり、企業や業界のコンプライアンスポリシーをより深く満たすのに役立ちます。これらのセキュリティ機能強化には以下のものがあります。

  • 行レベルのセキュリティ
  • ダイナミックデータマスキング
  • 透過的データ暗号化

 今回のプレビューから、ユーザーがアクセスできるデータをより細かく制御するために、データベース上で行レベルのセキュリティが実装できます。

 近日中に、SQLデータベースに動的データマスキングが導入されます。これは、クレジットカード番号などの指定されたデータベースフィールド上権限のないユーザーがクエリを実行した場合データを変更せずマスクされたデータを返してデータベースで公開するデータを制限するポリシーベースのセキュリティ機能です。最後の透過的データ暗号化は、すべてのデータベースが停止時に暗号化されるもので、SQLデータベースV12でまもなく公開されます。

 V12サービスの一般公開と今後のセキュリティ機能を継続してロールアウトしていきますが、詳細は今後数カ月のうちに公開しますので楽しみにしていてください。

次のページ
Webサイト:スロット設定のサポート

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この記事の著者

WINGSプロジェクト Chica(チカ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Scott Guthrie(Scott Guthrie)

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