freeコマンドは、システムの物理メモリとスワップメモリそれぞれに対して、使用量、空き容量、およびその合計を表示します。またカーネルが使用中の共有メモリとバッファメモリも表示します。
物理メモリとは、コンピュータに搭載されているメモリそのものをいい、スワップメモリとは、使用頻度の低いデータを一旦ディスクに格納しておき、使用する時にメモリに配置する仕組み(仮想記憶)の中で、ディスクに割り当てられた情報格納用の領域のことです
共有メモリとは、複数のプログラムが共用して使用できるメモリのことです。
バッファメモリとは、読み書きの速いメモリと遅いメモリの間に入ってその性能差をなくす働きをするものです
- ① -b|-k|-m
- メモリ量の単位を指定します。「-b」はバイト、「-k」はキロバイト、「-m」はメガバイト単位で表示することを指定します。省略した場合は、キロバイト単位で表示します。
- ② -o
- このオプションを指定しない場合、使用中のメモリからバッファメモリを引き、未使用のメモリへバッファメモリを足したものを表示します。つまり、バッファメモリを未使用として表示します。
- ③ -s delay
- 「delay」で指定した秒間隔で表示を繰り返します。停止する場合は、[Ctrl]+[C]キーを押します。
- ④ -t
- 物理メモリ、スワップメモリの合計を示す行も表示します。
$ free
total used free shared buffers cached
Mem: 772468 506416 266052 0 47124 253388
-/+ buffers/cache: 205904 566564
Swap: 875500 0 875500
$ free -s 2
total used free shared buffers cached
Mem: 772468 507032 265436 0 47448 253476
-/+ buffers/cache: 206108 566360
Swap: 875500 0 875500
total used free shared buffers cached
Mem: 772468 507032 265436 0 47448 253476
-/+ buffers/cache: 206108 566360
Swap: 875500 0 875500
[Ctrl]+[C]キーで停止
その昔、ハードウェアもOSも各コンピュータメーカーが独自で開発していたため、その上で構築されたシステムは、他のコンピュータメーカーのコンピュータへ移行できないという問題があり、一度購入するとそのシステムを破棄するまで、そのコンピュータメーカーと付き合うことになりました。しかし、現在ではハードウェアは規格化されOSもWindowsやUNIXなどに置き換えられ、独自OSというのは少数派になってきました。Linuxなどは、家電製品から大型コンピュータまで幅広くサポートしています。
本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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