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【Developers Boost】セッションレポート (AD)

機械学習 × グラフデータベース × チャットで「組織内のカベ」を取り払え!【Developers Boost】

【A-10】カベを壊せ!「機械学習」×「グラフデータベース」×「チャット」で繋ぐヒューマンリレーションシップ!!

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業務のチャット化が、コミュニケーション履歴の活用を容易にした

 2つ目のステップでは、チャットBOTに投稿されたメッセージをもとにユーザーのレコメンデーションを行う。チャットBOTに対してメッセージが送られると、その情報が知話輪のサーバーへ伝わり、Webhookを経由してFlaskサーバーに伝達される。

 Flaskサーバー上ではPythonスクリプトが実行され、学習済みモデルからレコメンデーション対象となるユーザーを取得していく。この際、ユーザー情報だけではなく、入力したキーワードに対するユーザー情報とのベクトル類似度やコサイン類似度なども取得するという。

 取得した情報を用いて、次はグラフデータベースにアクセスする。これは、学習済みのモデルから取得したユーザー情報と、メッセージ投稿者とのリレーションを計算するためだ。

 プログラムからグラフデータベースを操作する際には、Gremlinというグラフ・トラバース言語を使う。Gremlinはさまざまなグラフデータベースで共通して採用されている言語のため、他のデータベースに移行しても同じクエリが使える。

 また、Gremlinの記法は非常に直感的であるため、データ操作が簡単にできるのも大きなメリットだ。Gremlinによってグラフデータベースにアクセスすることで、ユーザー同士のコミュニケーションの多寡を確認していく。

 本プロジェクトでは、メンションのつけ方などをもとに、チャット上でのコミュニケーションパターンを4種類に分類した。パターンごとに重みづけを行い、コミュニケーションの回数とかけ合わせて計算。そのうえで、計算結果の低い人を「これまであまり関わったことのない人」と判定したという。

 この関係スコアと、チャットBOTに投稿されたメッセージとの類似スコアを使いて、「レコメンデーションすべきユーザー」の算出を行った。

「チャットBOTをより進化させるため、今後はこれら3つの課題を改善していきたい」と一ノ瀬氏は語る。
「チャットBOTをより進化させるため、今後はこれら3つの課題を改善していきたい」と一ノ瀬氏は語る。

 最後に、一ノ瀬氏は本セッションをこう総括した。

 「業務がチャットベースに変わったことで、メールによるコミュニケーションの時代と比べてコミュニケーション履歴の分析・活用が現実的になりました。機械学習やクラウド技術の発達も、それを後押ししています。世の中にすでにあるものを組み合わせるだけで、大きな成果を出せるようになりました。今後は、新たな価値を生み出すため、『既存のものをどう組み合わせるか?』といったアイデアがより重要になってくると考えています」

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