step-2:サンプルを実行してみよう
できあがったライブラリを使って簡単なコードを書いてみましょう。メモリ内に作ったデータベースにテーブルを用意し、レコードを挿入した後クエリで取り出します。
[ソリューション エクスプローラ]からコンソール・アプリケーション・プロジェクト「sample」を追加します。コードを単純にするために「空のプロジェクト」を起こしてください。次に以下のコード「sample.cpp」をプロジェクトに追加します。
#include <sqlite3.h> #include <iostream> #include <cassert> /* * sqlite3_exec から呼ばれるコールバック。 * カラム名と値を出力する。 */ int callback(void* arg, int columns, char** value, char** name) { std::ostream* stream = static_cast<std::ostream*>(arg); for ( int i = 0; i < columns; ++i ) { *stream << '[' << name[i] << '=' << value[i] << "] "; } *stream << std::endl; return 0; } int main() { sqlite3* db; /* ** databaseをオープン。 ** ファイル名を ":memory:" とすれば、on-memory データベースとなる。 */ int result; result = sqlite3_open(":memory:", &db); assert(result==SQLITE_OK); /* ** TABLE を生成する。 ** sqlite_exec の結果が SQLITE_OK でないとき、 ** エラーメッセージが errmsg に返される。 ** このエラーメッセージは sqlite_free で解放すべし。 */ char* errmsg; if ( sqlite3_exec(db, "CREATE TABLE IF NOT EXISTS wankuma ( id INTEGER PRIMARY KEY, name TEXT, place TEXT)", 0, 0, &errmsg) != SQLITE_OK ) { std::cerr << errmsg << std::endl; sqlite3_free(errmsg); sqlite3_close(db); return 1; } /* ** レコードを追加する。 ** sqlite3_prepare によってSQL文をコンパイル。 ** SQL文中の ? の箇所に sqlite3_bind_xxxx で ** 値をバインド(差し込み)する。 */ sqlite3_stmt* statement; sqlite3_prepare(db, "INSERT INTO wankuma (name, place) VALUES ( ?, ? )", -1, &statement, NULL); const char* data[] = { "episteme", "yokohama", "mnow", "tokyo", "naka", "oosaka", "janne", "nagoya", "naoko", "tokyo", 0, 0 }; /* ** 値のバインドと実行。 ** sqlite3_reset のに続いて sqlite3_bind_xxx によってバインドする。 ** このとき最初の ? はインデクス 1 であることに留意すべし。 ** 引き続いて sqlite3_step によって実行される。 ** 一連の実行の後、sqlite3_finalize すること。 */ for ( const char** p = data; *p != 0;) { sqlite3_reset(statement); sqlite3_bind_text(statement, 1, *p, -1, SQLITE_STATIC); ++p; sqlite3_bind_text(statement, 2, *p, -1, SQLITE_STATIC); ++p; sqlite3_step(statement); } sqlite3_finalize(statement); /* ** QUERY を行う。 ** sqlite3_exec の結果がコールバック関数に引き渡される */ result = sqlite3_exec(db, "SELECT * FROM wankuma", callback, &std::cout, &errmsg); assert( result == SQLITE_OK ); /* ** databaseをクローズする。 */ sqlite3_close(db); return 0; }
このプロジェクト「sample」をライブラリ「sqlite3」に依存させておけば、「sqlite3.lib」は自動的にリンクされます。
「sample.cpp」は「sqlite3.h」を#includeしているので、include-pathを設定しておきましょう。
コンパイルして実行しましょう。動いてくれましたか?