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XMLDBとJavaAPI、JAXB2.0を活用したWebアプリケーション開発(設計編)

Cyber Luxeonで学ぶXMLDB入門 第4回

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目次

Cyber LuxeonのDBアクセス制御

 本章では、Cyber Luxeonへの接続形態の種類、そしてDBトランザクションについて説明します。アプリケーション開発時には、これらのCyber Luxeonの特徴をよくおさえておく必要があるでしょう。

Cyber Luxeonとの接続形態(セッション)

 Cyber Luxeonでは、接続を表す概念としてセッション(Session)が使用されます。セッションは、クライアントセッションとローカルセッションの2種類が用意されています。Java APIでは、Sessionインターフェイス(com.exln.dxe)で表現されます。SessionインターフェイスはRDBアクセスに用いるJDBCのjava.sql.Connectionインターフェイスに相当します。2種類のセッションの概念を以下の図に示します。

クライアントセッションとローカルセッション
クライアントセッションとローカルセッション

 クライアントセッションとローカルセッションの特徴を以下の表にまとめました。

クライアントセッションとローカルセッションの特徴
セッション 接続先 用途
クライアントセッション リモートホストのキャッシュプロセス Webアプリケーションなど分散アプリケーション
ローカルセッション ローカルホストのDXE ObjectStoreサーバ 大量データ処理等、負荷の高い処理

 本稿のサンプルアプリケーションは、クライアントセッションを使用します。クライアントセッションを使用する理由としては、本稿のサンプルがWebアプリケーションであるためです。Cyber Luxeonの大きな特徴として、XMLキャッシュの分散配置(分散キャッシュ)が可能なことがあげられます(『第1回 XMLDBとCyber Luxeonの基本』の「XMLキャッシュ」参照)。分散キャッシュは、XMLキャッシュを複数のサーバーに分散して配置することによって、システム全体のパフォーマンス・可用性を向上することを目的とした機能です。ローカルセッションは、ローカルホストのDXE ObjectStoreサーバに直接接続しますので、Webアプリケーションのように並列にサーバーを配置してシステム全体のパフォーマンス向上を図るアプリケーション向けの用途ではありません。

DBトランザクション

 Cyber LuxeonのDBトランザクションは、使用するセッションによって以下の表のような相違点があります。

クライアントセッションとローカルセッションのDBトランザクションの違い
セッション(接続先) トランザクション DOMオブジェクト更新のDBへの反映
クライアントセッション センテンスごとのオートコミット DBに反映されない
ローカルセッション プログラム内で明示的なトランザクション制御(開始・コミット・アボート)が可能。メソッド単位でのトランザクション定義も可能 DBに直接反映される
セッション別のトランザクションの違い
セッション別のトランザクションの違い

クライアントセッションのトランザクション

 クライアントセッションのトランザクションは、XML更新センテンスごとのオートコミットになります。従って、クライアントセッションによる接続時のXML更新は、XUGを使用しての更新が有効な手段となります。XUGは、1つのXUG実行文内(xlnupdate要素内)で1トランザクションとなりますので、複数の更新文でトランザクションの整合性を保ちたい場合は、XUGの1つのXUG実行文内に複数の更新文を記述すれば要件を満たすことができます。

ローカルセッションのトランザクション

 ローカルセッションのトランザクションは、プログラム内で明示的なトランザクション制御(開始・コミット・アボート)が可能です。またメソッド単位でのトランザクション定義も用意されています。またローカルセッションから取得したDOMオブジェクトを更新すると、Cyber Luxeon内のXMLデータに直接反映されます。

複数XMLドキュメントの検索

 Cyber Luxeonでは「バインダドキュメント」という機能が用意されています。この機能を用いることによって複数のドキュメントをあたかも1つのXMLファイルであるかのように検索することができます。1つのバインダドキュメントとしてまとめられたXMLの仮想的なルート要素は「MultiDoc_Container」という名前の要素です。各XMLは、その子要素として結合されます。これにより、XMLを検索するプログラムは1つのXMLドキュメントに対しての検索として記述できるようになり、簡潔な検索文が記述できるようになります。本サンプルアプリケーションでは、この「バインダドキュメント」の機能を活用して、複数XMLドキュメントにまたがった商品名検索機能を実装します。

まとめ

 本稿では、サンプルアプリーションの仕様・基本アーキテクチャについて主に説明しました。また、Cyber Luxeonのアプリケーション開発時に必要な知識である接続形態(セッション)の種類・特徴、DBトランザクション、バインダドキュメントの使用などについても説明しました。後編では、今回の説明を踏まえて、実装編としてCyber LuxeonのJava API、JAXBを用いた実際のソースコードの説明をしていきます。

参考資料

  1. Cyber Luxeon ハンドブック』 サイバーテック社
  2. TECHSCORE 『XMLサポートJava SE 6 Mustang


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修正履歴

  • 2007/05/21 04:19 XMLのサンプルを修正。item_codeを要素から属性に変更。

  • 2007/05/17 14:04 excelrent.jar を必要なJARファイルから削除

著者プロフィール

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XMLD...

  • WINGSプロジェクト 佐藤 治夫 (株式会社ビープラウド)(サトウ ハルオ)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂...

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