チェコのJetBrainsは、Kotlinで記述された高レベルのディープラーニングAPIであるKotlinDLの最新版として、「KotlinDL 0.2」を5月19日(現地時間)にリリースした。
KotlinDLは、ディープラーニングモデルを最初からトレーニングし、推論のために既存のKerasモデルをインポートして、転移学習を活用して既存の事前トレーニング済みモデルをタスクに合わせて調整するためのシンプルなAPI。
今回リリースされた「KotlinDL 0.2」では、ResNetやMobileNetなどのモデルを構築できる、新たなFunctional APIが追加され、Sequential APIよりも柔軟なモデルの作成が可能となった。Functional APIは、非線形トポロジー、共有レイヤー、複数の入力または出力を持つモデルを処理できる。
また、大規模な画像データセットであるImageNetで事前トレーニングされた、深層畳み込みネットワークのコレクションModel Zooが含まれており、最初からモデルをトレーニングすることなく、モデルのリポジトリから事前にトレーニングされたモデルを入手して、ただちに画像認識や転移学習に利用可能となっている。
ほかにも、画像前処理パイプラインを設定するためのレシーバを備えたラムダを使用した、簡単でわかりやすいDSLが用意され、ResNetおよびMobileNetモデルに必要な、さまざまな新しいレイヤーの実装、1つのトレーニングエポック中にバッチを次々とRAMへロードし、事前に定義した前処理を適用するOnFlyDatasetと、各エポックでディスクから繰り返し読み取ることなくすべてのデータをRAMにロードして保持するOnHeapDatasetの実装などの変更が行われた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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