求人検索エンジン「Indeed」の日本法人であるIndeed Japanは、現在IT技術関連職に就いている20~40代の男女それぞれ721名(計1442名)を対象に実施した、「IT技術関連職におけるジェンダーギャップ」に関する実態調査の結果を3月24日に発表した。同調査は、3月7日~9日の期間に行われている。
調査対象者に、所属しているチームや部署の男女比について尋ねたところ、全員男性が4.7%、男性9割が15.5%、男性8割が18.8%、男性7割が21.2%、男性6割が13.0%と、73.2%が男性が6割超を占める職場で働いていることがわかった。
IT技術関連職は「理系の人が就く仕事だと思っていた」かを尋ねた質問では、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人の合計は60.3%に達している。男性では59.7%、女性では60.9%と、男女差はみられなかった。
最終学歴の文理別では、理系出身者が40.3%、文系出身者が38.7%と、ほぼ差はなかったものの、男性では理系出身者が49.5%だったのに対して、文系出身者は32.3%と理系出身者の方が多い。一方で、女性では理系出身者が31.1%だったのに対して、文系出身者は45.1%と、文系出身者の方が多かった。
IT技術関連職は「男性の方が活躍しやすい仕事だと思っていた」かを尋ねたところ、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人の合計は46.1%で、男性では38.8%、女性では53.7%と、女性の方が14.9ポイント多い。
IT技術関連職に就いた後に、自身の性別によるメリットを感じたことがあるかを尋ねた質問では、「メリットを感じたことがある」「ややメリットを感じたことがある」という回答の合計が、男性では34.5%、女性では36.8%とほぼ同率だったものの、内容については異なる傾向がみられ、男性では「仕事をまかせてもらいやすい」(33.7%)、「実力で評価されやすい」(26.9%)といった仕事のやりがいや評価につながる回答が上位だった一方、女性では「体調不良など休暇取得の際に理解を得やすい」(28.7%)、「指導してもらいやすい」(28.3%)と、理解や配慮を得やすい傾向がみられた。
自身の性別によるデメリットを感じたことがあるかを尋ねたところ、「デメリットを感じたことがある」「ややデメリットを感じたことがある」の合計は、男性が25.9%、女性が36.5%と女性の方が多く、その内容をみると男性では「労働時間が配慮されにくい」(35.3%)、「業務量が配慮されにくい」(31.6%)、「体調不良など休暇取得の際に理解を得にくい」(25.7%)が上位を占めたのに対して、女性では「昇進・昇格しにくい」(32.3%)、「給料が低い・昇進しにくい」(29.7%)が上位となっている。
現在の職種に就いてから経験した困りごとについて尋ねた質問では、男女とも1位が「急ぎの仕事が多い」、2位が「長時間残業が常態化している」となった。3位以下は男女で異なり、男性では「深夜や休日など時間外勤務が多い」(25.1%)、女性では「自分の本業以外の業務を割り振られることがある」「技術面の学習機会がない」(23.0%)が、それぞれ3位となっている。
女性が増えることで、IT技術関連職や業界全体にどのようなメリットが生まれると思うかを尋ねたところ、「多様な働き方が許容されるようになる」が59.6%(男性:55.0%、女性:64.2%)、「多様な視点で事業の開発・推進ができる」が57.1%(男性56.3%、女性57.9%)を占めた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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