V8 JavaScriptエンジンを使用したJavaScript/TypeScriptランタイム環境であるDenoの開発チームは、最新バージョンとなる「Deno 1.21」を4月21日(現地時間)にリリースした。
「Deno 1.21」では、デフォルトで型チェックを無効にするパスであるdeno runにてDenoを開始し、型チェックは新たなサブコマンドであるdeno checkを使用して明示的に実行することが決定されたことを受けて、将来デフォルトをno-typecheck-by-defaultモードに切り替えるべく、サブコマンドdeno checkと環境変数DENO_FUTURE_CHECK=1が追加されている。なお、今後数か月以内のリリースにて、デフォルトで型チェックが無効になる。
さらに、setTimeout、setInterval、またはブラウザへのイベントハンドラのような非同期イベントループタスクでキャッチされない例外に対するDenoのエラー処理に対応すべく、グローバルイベントとしてerrorを追加し、event.preventDefault()によってイベントがキャッチされなかった場合に、ランタイムが「0」以外のステータスコードで終了することを防げるようにしたほか、非同期イベントループタスクでキャッチされない例外と同じようにエラーを知らせるglobalThis.reportErrorが追加された。
ほかにも、DenoのVisual Studio Code拡張機能において、deno.jsonファイルが検出された場合にワークスペースにて有効化を求めるプロンプトが表示されるようになるとともに、Deno:Enable Pathsまたはdeno.enablePaths設定を使用して構成されたワークスペースの一部でのみDeno拡張機能を有効にする機能の追加、REPLの開始前に実行されるファイルへのパスまたはURLのリストを渡すためのフラグの追加など、数多くの機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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