Linux Foundationは、新プロジェクト「Open Programmable Infrastructure(OPI)」を6月21日(現地時間)に発表した。
OPIは、DPU/IPU技術をベースにした次世代アーキテクチャやフレームワークのための、コミュニティ主導によるスタンダードベースのオープンエコシステムを育成する取り組みで、アプリケーション内のネットワーク/ストレージ/セキュリティAPIの簡素化を促進し、DevOps、SecOps、NetOps全体でのクラウドとデータセンタにおける、よりポータブルでパフォーマンスの高いアプリケーションを実現することを目的としている。
設立メンバには、Dell Technologies、F5、Intel、Keysight Technologies、Marvell、NVIDIA、Red Hatを含む、シリコン/デバイスメーカー、ISV、テスト/測定パートナー、OEM、そしてエンドユーザーまで、幅広い企業などが参画する。
同プロジェクトでは、DPU/IPUベースのインフラストラクチャに向けた、オープンでクリエイティブなソフトウェアエコシステムの確立と育成を支援し、どのベンダーのハードウェアにも適用できるDPU/IPUソフトウェアスタックのアーキテクチャとフレームワークの定義づけを目指している。
また、DPDK、SPDK、OvS、P4といった既存のオープンソースプロジェクトを適切に活用し、豊富なオープンソースアプリケーションエコシステムを育成することを目的とする。
同プロジェクトのおもな目的は以下の通り。
- DPUとIPUを定義する
- あらゆるハードウェアソリューションに適用できる、DPU/IPUベースのソフトウェアスタックのための、ベンダに依存しないフレームワークとアーキテクチャを明らかにする
- 豊富なオープンソースアプリケーションエコシステムの構築を可能にする
- Linuxカーネルなど、同じビジョンに沿った既存のオープンソースプロジェクトと統合する
- ハードウェア、ホストされたアプリケーション、ホストノード、ソフトウェアのリモートプロビジョニングとオーケストレーションなど、DPU/IPUのエコシステムの要素と相互作用するための新しいAPIを作成する
すでに複数のワーキンググループが活動しており、最初の技術貢献としてOPI公式サブプロジェクトとなるインフラストラクチャプログラマー開発キット(IPDK)が提供されている。IPDKは、CPU、IPU、DPU、スイッチ上で動作する、インフラストラクチャのオフロードと管理のためのドライバとAPIのオープンソースフレームワークとなる。
さらに、NVIDIAのBlueField DPU用のオープンソースソフトウェア開発フレームワークである、NVIDIA DOCAがOPIに提供され、DPU、IPU、その他のハードウェアプラットフォーム間でオフロード、高速化、分離できるアプリケーションの作成を支援する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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