米Amazon Web Servicesは、AWSの年次カンファレンス「AWS re:Invent 2022」にてプレビューしていた、AWSのサービスからサーバレスアプリケーションを構成するビジュアルビルダである「AWS Application Composer」の一般提供を、3月7日(現地時間)に開始した。
AWS Application Composerは、リソースパネルでAWSサービスを参照・検索し、キャンバスにドラッグ&ドロップすることでアーキテクチャを拡張できる。
中央のキャンバスパネルでは、リソースポートをクリックして別のリソースポートにドラッグすることによって、リソースの接続が可能となっている。ポリシーテンプレート、環境変数、イベントサブスクリプションを使用して、これらのリソースが相互に作用するためのアクセス許可が自動で作成される。また、リソースをグループ化する機能も備えている。
テンプレートメニューを選択すると、AWS Serverless Application Model(AWS SAM)などのInfrastructure as Code(IaC)を表示、編集、手動ダウンロードでき、変更はキャンバスと自動的に同期される。
AWS Application Composerは、以下のようなシナリオに対応する。
- サーバレスアプリケーションのプロトタイプの構築
- 既存のサーバレスプロジェクトのレビューと共同での進化
- ドキュメントまたは Wiki用のダイアグラムの生成
- プロジェクトへの新しいチームメンバーのオンボーディング
- AWSアカウントで何かをデプロイするための最初のステップの削減
一般提供の開始にあたって、AWS Lambda関数経由でリクエストをルーティングすることなく、Amazon API GatewayリソースをAmazon SQSへダイレクトに接続可能になり、Lambda関数の実行の複雑さを取り除いて、コード行を減らしつつ信頼性を高められるようになった。
さらに、新たに追加されたChange Inspectorでは、キャンバスで2つのリソースを接続する際に行われたテンプレートの変更による差分を視覚的に表示する機能が提供されている。
ほかにも、リソースカードのサイズ縮小、ズームイン/ズームアウトボタンとフィットボタンの追加といった、UIにおけるエクスペリエンスの改善が行われた。
AWS Application Composerは現在、オハイオ/バージニア北部(米国東部)、オレゴン(米国西部)、シンガポール/シドニー/東京(アジアパシフィック)、フランクフルト/アイルランド/ストックホルム(欧州)リージョンにて一般提供されており、追加料金なしで利用できる。なお、プレビュー中に利用可能だった6つのリージョンに、3つのリージョンが追加されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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