JavaScriptによるユーザーインターフェース構築のためのフレームワークSvelteの開発チームは、最新バージョンとなる「Svelte 4」を、6月22日(現地時間)にリリースした。
「Svelte 4」では、ハイドレーションコードがより小さく、より高速になり、コンパイルされた出力サイズが従来バージョンと比較して削減されている。また、Svelteパッケージのサイズが75%近く削減され、npm installの待機時間が少なくなった。なお、eslintの書き換えが完了すると、Svelteパッケージサイズはさらに50%以上少なくなる可能性がある。
あわせて、依存関係の数が61から16と大幅に減少したことで、ダウンロードが高速になるとともにサプライチェーン攻撃の影響も少なくなる。また、SvelteKitの最新バージョンでも依存関係の数が少なくなっている。
さらに、オーサリングエクスペリエンスがより直感的かつ一貫性のあるものとなり、プリプロセッサの作成が容易になるとともに、複数の修正によってCSPのセットアップと使用が容易になった。また、IDEオーサリングエクスペリエンスにもいくつかの改善が行われ、自動インポートがより確実に機能するようになっている。
そのほか、Svelteの開発者向けページが全面的にリニューアルされ、モバイルナビゲーションの改善、TypeScriptドキュメントの見直し、ダークモードへの対応、REPLの強化などが行われた。あわせて、SvelteKitのサイトでも同様の更新が実施されている。
次期バージョンである「Svelte 5」は、Svelteコンパイラとランタイムが書き直される。「Svelte 4」はおもに、最新のツールを採用して古いバンドラなどさまざまなテクノロジのレガシーバージョンにおけるサポートを終了することで、将来の改善に向けた基礎固めを目的としていた。「Svelte 5」と「Svelte 4」ではコードベースを簡単に比較することが可能になるとともに、新しい実装に対して既存のテストを実行できるようになっている。さらに、「Svelte 5」では新機能が追加されるほか、パフォーマンスの向上も予定する。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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