米Deno Landは、低遅延のキーバリューストアである「Deno KV」をセルフホスト型で利用できるようにしたことを、11月10日(現地時間)に発表している。
Deno KVの提供方法はこれまで、Denoランタイムに組み込まれ、inプロセスで実行されるSQLiteによってサポートされており、テストや開発、単一サーバの実稼働といったユースケースに役立つ方法と、Deno Deployによってホストされ、FoundationDBによってサポートされている、シームレスなスケーリングとグローバルレプリケーションを備えており、実稼働アプリやエンタープライズ用途に適した方法の2種類が存在していた。
今回、データベースをセルフホストしたい人に向けた第3の方法として、独自サーバ上で実行され、KV Connectを通じてDeno CLIから接続可能な、スタンドアロンdenokvバイナリが追加されている。スタンドアロンdenokvサーバは、Deno CLIに組み込まれたDeno KV実装を強化する、堅牢なSQLiteバックエンドによって支えられており、バックアップ、レプリケーション、ポイントインタイムリカバリ(PITR)といった、幅広いSQLiteツールと統合できる。
あわせて同日より、Deno DeployでホストされているDeno KVデータベースに保存されているデータを、独自のS3またはGoogle Cloud Storageバケットに、継続して複製またはバックアップすることが可能になった。高可用性とデータの耐久性を確保すべく、ホストされているDeno KVデータベースに保存されたすべてのデータに対して、内部で実行される継続的なバックアップに追加される。
レプリケーションはほぼ遅延なく継続的に行われるため、ポイントインタイムリカバリとライブレプリケーションができるようになり、レプリケーションを有効化すると
- 過去の任意の時点でのデータの一貫したスナップショットの取得
- Deno Deployから独立した読み取り専用データレプリカの実行
- Kafka、BigQuery、ClickHouseといったストリーミングプラットフォームや分析データベースへのミューテーションのパイプによる、お気に入りのデータパイプラインへのデータのプッシュ
といったユースケースがわずか数ステップで実現する。
なお、denokvバイナリはMITライセンスで提供されており、永久に無料で使える。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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