dSPACEは、車載組込みシステムの開発やコンプライアンス対応の合理化に向けて、自動車サイバーセキュリティのArgus Cyber Securityと技術提携を結ぶことを12月15日に発表した。
Argusは、クラウドベースの車載サイバーセキュリティ技術を提供することで、自動車メーカーやサプライヤが各種規格に準拠しつつ車両のライフサイクル全体を通じて車両の各種コンポーネント、ネットワーク、およびフリートを確実に保護できるようにしている。
dSPACEは、コネクテッドカー、自動運転車両および電気自動車を開発するうえで必要なシミュレーションおよび妥当性確認ソリューションを提供している。自動車メーカーやサプライヤは、同社のサービスを利用し、実車での試験前にソフトウェアやハードウェアの各種コンポーネントをテストすることができる。
両社は、開発の早期の段階でのサイバーセキュリティのテスト(シフトレフト)を実現するため、この提携に踏み切った。
dSPACEは、Argusの自動化ツールである「Argus Fuzzing」を統合したSCALEXIO HIL(Hardware-in-the-Loop)システムにより、継続的インテグレーション、継続的デリバリー、および継続的テストツールチェーンを最先端のサイバーセキュリティテスト機能で補完した形で自動車メーカーやサプライヤに提供できるようになる。
今回の提携により、dSPACEの顧客はネットワーク、センサ、および欠陥のシミュレーションの際にサイバーセキュリティテストも実施することで、限られた人数のテストエンジニアで開発期間の短縮を図ることができる。自動車メーカーやサプライヤは、Argusが蓄積してきた専門技術を活用することで、サイバーセキュリティ機能の評価をより効率的かつスケーラブルに実施することができる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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