オブジェクト指向のスクリプト言語であるRubyの開発チームは、最新バージョンとなる「Ruby 3.3.0」を12月25日にリリースした。
Ruby 3.3.0では、Rubyのために開発されたポータブルであり、エラートレラントで、保守可能な再帰下降パーサであるPrismがdefault gemとして導入されるとともに、パーサジェネレータがBisonからLramaに置き換えられている。
また、YJITにおいて大幅なパフォーマンスの改善、メモリ使用量の大幅な改善など非常に大きな修正が行われたほか、Rubyで書かれたJITコンパイラであるRJITがMJITを置き換える形で導入された。なお、RJITはあくまでも実験的なものであり、本番環境ではYJITの使用が推奨されている。
さらに、M個のRubyスレッドをN個のネイティブスレッド（OSスレッド）で管理するM:Nスレッドスケジューラが導入され、生成管理のコストを抑えられるようになるとともに、さまざまなパフォーマンスの改善が実施された。
ほかにも、IRBにおけるさまざまな機能強化や、ブロック内での引数なしでのit呼び出しの非推奨化、以前に非推奨になっていた環境変数RUBY_GC_HEAP_INIT_SLOTSの削除、ext/readlineの削除（今後はRubyで書かれたrelineを使用）といった、数多くの機能追加・改善が行われている。
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CodeZine編集部（コードジンヘンシュウブ）
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