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注目のパスワードレス認証「パスキー」移行するメリットとその課題は? ユーザー体験の改善例を紹介

【15-E-2】パスワードレス認証とは?Passkeysを導入することで得られるユーザー体験と考慮点

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 アプリやWebサービスを使う際に求められるパスワード認証。簡単なパスワードだと推測されてしまうため、複雑な英数字の組み合わせが必要となっている。使用するアプリやWebサービスが増えると、もはやユーザーは覚えるのは不可能である。ユーザー認証にかかわる体験をより良いものにしたい。その改善案として注目されているのが、パスワードレス認証である。その中でもPasskeys(パスキー)を用いた認証とはどのような体験をもたらすのか。またそれを自社アプリやサービスに導入する際にはどんな点を考慮すべきなのか。Okta Japan プリンシパルデベロッパーアドボケイトの池原大然氏が解説した。

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複雑化するパスワード、多要素認証のリスクとは

 アプリやWebサービスにログインする際に、求められるIDとパスワード。一般的なパスワードは推測されやすくすぐに突破されてしまうため、特殊文字を含める、最小文字数が決められている、大文字小文字を織り交ぜるなど、パスワードの要件は複雑化の一途をたどっている。池原氏自身も、複雑化するパスワードの洗礼を受けたという。「最も大変だったのが、社内システムでパスワードの最小文字数が64文字だったこと」と池原氏は振り返る。また使うアプリやWebサービスも増えてくる。数が増えると覚えられなくなってくるため、どうしても使い回したくなるが、今はそれも難しい。そこで頼るのがパスワードを記録してくれるパスワードマネージャーだ。

Okta Japan株式会社 プリンシパルデベロッパーアドボケイト 池原大然氏
Okta Japan株式会社 プリンシパルデベロッパーアドボケイト 池原大然氏

 セキュリティを高めるために、従来のIDとパスワード認証を終えた後に、多要素認証を使う方法も増えている。だが池原氏は「これまでの多要素認証(MFA)にもセキュリティリスクがある」と指摘する。たとえばSMSやEメールを使った二段階認証を採用した場合、携帯電波のカバーエリア外でEメールやSMSが届かないというリスクもある。また、サービス提供側にとっては、サービスがスケールするとEメールやSMSを送るコストが重くのしかかるというリスクもある。前職はクラウドコミュニケーションプラットフォームベンダーで働いていた池原氏は、「お客さまから高いとよく言われていた」と明かす。

 さらにユーザーにとってMFAは面倒くさい、煩わしいという体験を与えてしまう。しかもMFAを導入したとしても、「フィッシングサイトで本物のIDとパスワードを入力したことで、一気に突破されてしまうリスクもある」と池原氏。デバイスやアプリのセキュリティなども気にしなければならないなど、「このような懸念がありながらも、私たちは現在もIDとパスワードの世界に生きている」と池原氏は言う。

多要素認証の懸念点
多要素認証の懸念点

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この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

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山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

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