米OpenAIは、東京に新たなオフィスであるOpenAI Japanを設立したことを、4月14日に発表した。
OpenAI Japanの社長には長﨑忠雄氏が就任し、同氏はセールスと事業開発を主導するとともに、渉外、製品およびサービスに関する計画、コミュニケーション、オペレーションなどを担うチームを構築する。
あわせて、日本への長期的なコミットメントの第一歩として、OpenAIは日本語に最適化されたGPT-4カスタムモデルの提供を開始した。同モデルは、日本語によるテキストの翻訳と要約のパフォーマンス、およびコスト効率を向上することによって、前モデルと比較して最大3倍の高速処理を実現している。なお、同モデルは数か月以内にAPIを通じて広くリリースされる。
日本ではすでに、ダイキン、楽天、トヨタコネクテッドといった主要企業においてChatGPTエンタープライズが導入されており、複雑なビジネスプロセスの自動化、データ分析の支援、社内報告の最適化を担っている。また、横須賀市などの地方自治体でも活用され、地域の公共サービスの生産性向上に貢献し、同市によれば市のほとんどの職員にChatGPTへのアクセスが段階的に提供され、過去1年間で80%の職員が生産性が向上したと報告しているという。横須賀市は現在、東京都や神戸市を含む21の地方自治体とネットワークを形成し、行政におけるChatGPT使用に関するベストプラクティスを共有している。
なお、OpenAI Japanの設立にあたって、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は「日本にオフィスを開設できたことをうれしく思います。日本は長い歴史を通じ、人々と技術が協力し、大変多くのことを成し遂げています。AIが、人々をより創造的で生産的になるのを助け、まだ想像されていない新しい産業にも広範囲に価値を提供することを加速できると信じています」とのコメントを寄せた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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