マイクロソフトは14日、統合開発環境の新バージョン「Microsoft Visual Studio 2008 日本語版」(以下、VS 2008 日本語版)の開発完了を発表した。
MSDN会員はMSDNサブスクライバで本日より、無償版のVisual Studio 2008 Expression Edition 日本語版は18日より、ダウンロード提供が開始される。先月から提供されているVS 2008 Express Edition 英語版は、11月19日から30日までの実績で、既に189,000本以上のダウンロードを記録したとのこと。

マイクロソフトでは、デジタル化が進むワークスタイルやライフスタイルを支える基盤の実現を目指している。VS 2008は、Windows Vistaや2007 Microsoft Office system、Windows Server 2008といった最新プラットフォームの能力を最大限に活用し、優れたユーザエクスペリエンスを提供するアプリケーションを、迅速かつ高品質に作成するためのツールとして位置づけられている。マイクロソフト 市橋暢哉氏は、「日本人の感性を活かすような素晴らしいアプリケーションを一本でも多く、VS 2008を使って作っていただきたい」と述べた。
また、今回より「Visual Studio 2008」が各エディションの製品群を総称する名前となり、アカデミック版の対象がStandard EditionからProfessional Editionに変わるなど、いくつかの構成変更が加えられている。
ボリュームライセンスの発売は2008年2月1日から、パッケージ版は同年2月8日からとなっており、各バージョンの推定小売価格(税別)は次のとおり。
- Microsoft Visual Studio Team System 2008 Team Suite 日本語版 / \1,500,000
- Microsoft Visual Studio Team System 2008 各エディション 日本語版 / \750,000
- Microsoft Visual Studio 2008 Professional Edition / \128,000
- Microsoft Visual Studio 2008 Standard Edition / \29,800
- Microsoft Visual Studio 2008 Professional Edition アカデミック / \12,800
セミナー/トレーニングも全国で順次行われ始めているほか、国内で28社が、既にVS 2008を使ったパッケージ製品の開発に着手しているという。
また、.NET Framework 3.5を利用した事例として、シリコンスタジオ株式会社 Henrik Johansson氏により、東京大学 MEET プロジェクト「eJournalPlus」が紹介された。

次世代の大学教育をソフトウェアでどう行っていくかという試みで、Tablet PCを利用した直感的な操作により、論文の引用やレポート作成、意見交換をスムーズに行えるようにするというもの。同社が掲げる"Technology for Entertainment"を実現するのにかかせない、「より楽しく、より早い、より安全で、よりフレキシブルな」アプリケーションの提供に、.NET Framework 3.5は非常にマッチしており、短期間で信頼性の高いものを簡単に構築できたという。
なお、来年1月21日には、「Visual Studio 2008 Ready Day」というイベントが開催され、.NET Framework開発責任者のScottGuことScott Guthrie氏が初来日し、基調講演を行う予定。
【プレスリリース】
・Microsoft(R) Visual Studio(R) 2008 日本語版の開発を完了、完成版の提供を開始