SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

これだけは押さえておきたい! AWSサービス最新アップデート

プロンプトの管理やRAG構築が便利に! AWSの生成系AIサービス Amazon Bedrockの最新アップデート

第25回 Amazon Bedrock

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 本連載では、AWSに関して、なかなか時間がとれず最新のアップデートを追えていない方や、これからAWSを利用したいと考えている方に向けて、AWSから発表される数多あるサービスアップデートのうち、NTTデータのITスペシャリスト達がこれだけは押さえておくべきと厳選した内容を定期的に紹介します。本記事では、AWSの生成系AIサービス「Amazon Bedrock」(以下、Bedrock)について、最新アップデートを紹介します。

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 2023年9月28日に一般提供されたBedrockは、さまざまなAIモデルを手軽に利用できる、AWSの生成系AIの代表的なサービスです。

 直近でも、利用モデルの拡張やセキュリティレベル向上のためのアップデートも行われており、利活用の幅が広がっています。ユーザによる利活用も活発になり、AWSの公式ブログでも活用事例が多く紹介されており、今注目のサービスであると言えます。

 本記事では、Bedrockの最新アップデートについて紹介します。

Bedrockの概要

 Bedrockの概要については、一般提供を開始した時点で第16回の記事に記載しておりますので、そちらをご参照ください。

プロンプトの管理が便利に! Prompt Managementがプレビューへ

 Prompt Managementという機能がプレビューとして利用可能になったという発表がありました。

 Prompt Managementは、その名の通りAIに入力するプロンプトを管理する機能です。この機能により、ユーザ側がプロンプトを開発、管理を効率的に行うことができます。

 本記事では、3つのメリットを紹介します。

プロンプトの再利用が簡単に! 変数化により柔軟なテンプレートを作成可能

 生成系AIから期待した結果を得るためには、効果的なプロンプトを設計する必要があります。効果的なプロンプトには、結果を出力するための条件を指定したり、出力形式の指定が含まれることが多いです。

 Prompt Manamgentでは、こういったプロンプトをテンプレート化することで、プロンプトの再利用が可能になります。

 また、再利用に加えて、一部のプロンプトを変数化することができます。変数を利用することで、ユーザ側が必要最小限の変数を与えて、柔軟なプロンプトを作成することが可能です。

 Prompt ManagementのPrompt builderという画面で、ユーザはプロンプトの設計、変数定義、テストを実行できます。

コンソール
コンソール

 変数の定義は、{{Thema1}}{{Thema2}}といったように定義し、ユーザ側はその変数を入力することで、AIが変数を置換して結果を出力します。これにより、変数部分を含めてテンプレート化することができ、プロンプトの再利用が容易になりました。

適切なモデル・パラメータの選定に役立つ! 比較機能が追加

 生成系AIでは、モデルに応じてAIの出力が異なるため、利用用途に適したモデルの選定が必要です。今回のアップデートで、Prompt builderの画面から、「Compare variants」を選択することで、モデルの比較ができるようになりました。

比較コンソール
比較コンソール

 上記は、「Claude 3 Haiku」と「Claude 3.5 Sonnet」の2つのモデルを選択しています。2つのモデルを比較しながら出力を比べることで、モデルによる出力の違いを確認することができます。

 また、モデルに与えるパラメータも変更することができるため、同一モデルで異なるパラメータを設定し、結果を比較することもできます。

比較コンソール_パラメータ
比較コンソール_パラメータ

 最適なモデル、パラメータを選定するために役立ちそうです。

プロンプトのバージョン管理が可能に

 Prompt Builderで設計したプロンプトを保存し、バージョンとして管理することが可能です。バージョン管理により、過去利用していたバージョンに戻すことも容易になりました。

バージョン管理
バージョン管理

 具体的な仕様についてはAWSの公式ドキュメントを参照ください。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
ノーコードで生成系AIアプリの開発が可能に! Prompt flowsがプレビュー

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
これだけは押さえておきたい! AWSサービス最新アップデート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

橋原 朋央(株式会社NTTデータ)(ハシハラ トモヒロ)

 2017年にNTTデータに入社。 入社以来、小売・流通業界や金融業界に対して、パブリッククラウドを活用したシステム構築、運用に携わる。 興味のある領域は、コンテナ、CICD、IaC(Infrastructure as Code)等。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/20088 2024/09/12 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング