米GitHubは、アメリカ、ブラジル、インド、ドイツの企業においてソフトウェア開発チームに所属する2000名を対象に実施した、ソフトウェア開発における生成AIツールの使用、経験、期待に関する調査結果を8月20日(現地時間)に発表した。
調査結果によれば、調査対象者のほぼ全員が仕事以外でも仕事中でも、AIコーディングツールを一度は使用したことがあると答えている。一方で、17〜27%はAIツールを仕事でのみ使用したことがあると回答しており、すべての開発者が仕事以外でAIを使用しているとはいえない。
あわせて調査対象者の30〜40%は、自身の所属する組織がAIコーディングツールの導入を積極的に奨励・推進していると答えた。また、AIツールを積極的に推進している組織で働いている人の48%は、ツールチェーンを簡単に使えると回答する一方で、AIの使用に中立的な立場をとる組織に所属している人は、65%がツールチェーンを「複雑」と答えている。
アメリカ(90%)とインド(81%)における調査対象者の大半、およびブラジル(61%)とドイツ(60%)における調査対象者の半数超が、AIコーディングを使用する利点として「コード品質の向上」を挙げた。
また、回答者の60〜71%はAIコーディングツールによって、新しいプログラミング言語の採用や既存のコードベースの理解が「容易になった」と答えており、「非常に容易になった」とする回答は、各国で23〜29%を占めた。
さらに98%超の回答者は、自身の所属する組織がAIコーディングツールを使用して、テストケースを生成する実験を行ったことがあると答えている。AIによるテスト生成は、アメリカ(92%)でもっとも広まっており、ドイツ(65%)は他の3か国と比較して、AIによるテスト生成の面で後れを取っていることがわかった。
AIコーディングツールの使用によって節約した時間を、アメリカとドイツの47%はコラボレーションとシステム設計に用いている。また、アメリカの73%、ドイツの61%が、AIコーディングツールによって顧客要件を満たす能力が中程度に高まる、または大幅に強化される可能性について楽観的な見方を示した。
調査対象者のほぼ全員(99〜100%)は、AIコーディングツールがコードのセキュリティを向上させると予想しており、とりわけインドでは大幅な改善を期待する声が41%に達している。さらに、調査対象者のほぼ全員(99〜100%)は、AIコーディングツールへの熟練度によって求職者の魅力が高まると答えており、インドにおける56%、ドイツにおける43%の調査対象者は、AIコーディングツールへの高い熟練度によって雇用可能性が大幅に高まると考えていることが明らかになった。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です