米AppLovin(アップラビン)は、2025年のモバイルアプリ業界におけるトレンド予測を、12月25日に発表した。
同社のEコマース部門営業副社長であるラファエル・ヴィヴァス氏は、AIがブランドと消費者のつながり方を変革すると予測しており、ユーザーのニーズを予測することでD2Cブランドはパーソナライズされた高ROIのキャンペーンを、よりスマートかつ迅速に活用できるようになると見込む。AIツールによって、マーケターはトレンドを予測して広告費を最適化し、顧客がエンゲージしたいタイミングに正確にアプローチすることが可能になるという。
また同氏は、2025年までに買い物の方法が完全に自由化され、新しいツールによって消費者がD2Cブランドのさまざまなタッチポイントを通じて商品を発見・関与・購入することが容易になり、D2Cブランドがさらに発展していくと予測する。とりわけ、モバイルアプリで利用できるシームレスな購買ファネルが、D2Cブランドにこれまで見たことのない形で目立つチャンスをもたらすとの見通しを示した。
Eコマース部門副社長であるポール・ケネディ氏は、アプリ内広告が小売ブランドにとってますます重要になり、2025年にはEコマースがモバイルアプリ内広告を主要なパフォーマンスチャネルとして完全に取り入れるようになると予測する。小売ブランドは、従来のディスプレイ広告やSNSのチャネルを超えて、膨大な規模で購買意欲の高い消費者を見つけるべくリーチを拡大し始め、アクセスしやすいパフォーマンスベースの方法で、売上成長を促進できるようになるという。
グローバルビジネス開発担当副社長であるダニエル・チェルナホヴスキー氏は、テクノロジの進歩によってアプリ内でより深いユーザーセグメンテーションとパーソナライズされた体験が可能になると予測する。ハイブリッドアプローチがゲーム開発の基盤となるにつれて、ユーザーのセグメンテーションがますます洗練され、エンゲージメントの高いプレイヤーや非課金ユーザーをそれぞれ異なるゲーム内のさまざまな体験に引き込めるようになると予測する。さらに健康、ウェルネス、プロダクティビティ分野の非ゲームアプリは、ゲーミフィケーションを採用することで、ユーザーのリテンションを高めるとの予測を示した。
また同氏は、Webとアプリの体験を融合させる傾向が強まるとして、Webストアを通じて忠実なユーザーとのエンゲージメントを図る方法や、純粋にWebベースのアプローチで新たなインタラクションを促進する手段として、今後この分野で多くの開発が進むと予想している。
最高マーケティング責任者であるケイティー・ジャンセン氏は、広告が溢れる現代における「広告疲れ」の課題を指摘し、成功するブランドは多様で魅力的なコンテンツを生み出しつつ、チームの負担を軽減する方法を見つけられるブランドであり、AIによってブランドがクリエイティブ制作を効率的に拡大できるようになると予想する。AIによるクリエイティブの多様化は、すでに一部のプラットフォームにて自動化が可能になっているものの、これらの新ツールがどれほど効果的かは今後の課題であり、多くの広告主はこの機能を社内またはエージェンシーで管理することを選ぶ可能性もあるという。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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