データ分析を支援する複数のエージェント連携の仕組み
PROACTIVE AIは、複数のエージェントが連携しながら課題解決に取り組む。
ユーザーとの窓口となり、対話を担当するのは「コンサルティングエージェント」だ。ユーザーが解決したい課題や求める分析の内容をヒアリングし、「在庫を適正化したい」「売上の推移を確認したい」「残業時間を予測したい」といった具体的なデータ分析の方針を導き出すのが役割だ。その後、データの意味を判断して分析に必要なデータを収集するエージェントや、データの前処理を行って適切な分析を実施するエージェント、分析結果からレポートを生成するエージェントと連携しながらタスクを遂行。最終結果を受け取ったコンサルティングエージェントがユーザーに返すという仕組みだ。

従来の指示待ち型の生成AIツールは、ユーザーからの個別の質問に回答するものが多かった。しかし、PROACTIVE AIは、単なるデータの抽出や可視化にとどまらず、「売上データから収益拡大の施策を提案して」といった高度な経営判断の支援を実現する。ユーザーの意図を理解し、データをもとに適切な施策を導き出すことで、より迅速で精度の高い意思決定を可能にする。「従来のデータサイエンティストが担ってきた、課題の定義、データ準備、分析、結果の解釈、施策の作成、レポーティングといった業務を、AIエージェントとの対話のみで完遂することが可能となる」(桑田氏)