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Pythonで学ぶバックエンド開発

【Pythonの基本】Webページのサーバサイドで使うPython文法について解説

Pythonで学ぶバックエンド開発 第2回

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モジュール

 次の図のようにモジュールとは別の.pyファイルに書かれたプログラムを、現在の.pyファイルに書かれたプログラムとして持ち込む機能です。これにより自分や他の人が作った便利な機能を車輪の再発明をすることなく使いまわすことができます。

 次のサンプルコード「module.py」はPythonに最初から用意された標準モジュール「sys」モジュールを読み込んでパソコンのシステム状態を取得する機能があります。「sys.version」変数のPythonのバージョンをターミナルに表示します。

 importするモジュールをシンプルに書きたい場合は「import sys as s」などとして、「s.version」のようにsysモジュール内の関数や変数、クラスを呼び出します。

Pythonのモジュール
Pythonのモジュール
サンプルコード「module.py」
import sys

print(sys.version)

制御構文の文法

 プログラミングは、上から下に順番にプログラムが実行されますが、その流れを変えるのが「制御構文」です。Pythonでは「if文」「for文」「while文」などが主な制御構文になります。条件に合うかどうか判定してif文で分岐したり、範囲の間for文で繰り返し処理したり、条件が成り立つ間while文で繰り返し処理したりします。

if文

 「もし○○なら△△する」という条件に応じて分岐するif文は、制御構文の1つである「分岐構文」と言います。条件が成り立たなかった場合も「elif文」「else文」に分岐して処理を実行します。処理するステートメントはインデント(字下げ)します。

 次のサンプルコード「if.py」は、0.0~1.0の乱数を取得して「rnd」変数に代入し、rnd変数が0.25より小さいか、そうでなければ0.5より小さいか、どちらでもないかに応じて条件分岐します。

 一般のプログラミング言語には条件の数値に合う場合(case)に応じて分岐する「switch文」などがありますが、Pythonではそれがなく、if文でswitch文の役割もカバーします。

サンプルコード「if.py」
import random

rnd = random.random()

print("rnd="+str(rnd))

if rnd < 0.25:
  print("rndは0.25より小さい")
elif rnd < 0.5:
  print("rndは0.25以上で0.5より小さい")
else:
  print("rndは0.5以上")

for文

 次のサンプルコード「for.py」は、for文で「range(「範囲」と言う意味)」の0~10未満まで1ずつインクリメントした整数値をiに代入して、インデント(字下げ)したステートメントの処理を繰り返し実行します。

 またタプルを「t」変数で初期化し、for文でt変数の0インデックスからの要素を「s」変数に代入し、インデント(字下げ)したステートメントの処理を繰り返し実行します。つまり「in」の後にrangeがくれば整数値の範囲を取得して繰り返し、inの後にリストやタプルがくればそれらの要素を取得して繰り返し処理を実行します。

サンプルコード「for.py」
for i in range(0,10):
  print(i)

t = ("iPhone","Android","iPad")
for s in t:
  print(s)

while文

 次のサンプルコード「while.py」は、while文で「i」変数が100より小さいという条件が成り立つ間、インデント(字下げ)したステートメントの処理を繰り返し実行します。さらに「continue文」で後ろの処理を飛ばしてループをしたり、「break文」でループを抜け出すこともできます。continue文とbreak文はfor文の中のステートメントでも使えます。

サンプルコード「while.py」
i = 0
while i < 100:
  i += 2
  if i < 10: continue
  print(i)
  if i >= 50: break

コラム「プログラマーとプログラミング」

 昔プログラマーは35歳までという定説がありました。でも今でもプログラミングを続けている中年は少なくないのではないでしょうか?でも学校教育でもプログラミングを習うので、どんどん若いプログラマーに任せてもいいのでしょうね。人間の最大の楽しみはコミュニケーションなので、コンピュータと会話するプログラミングも楽しいのではないでしょうか?

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クラスの文法

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この記事の著者

大西 武(オオニシ タケシ)

 1975年香川県生まれ。大阪大学経済学部経営学科中退。プログラミング入門書などを30冊以上商業出版する作家。ドコモでグランプリなどコンテストに20回以上入賞するアーティスト。オリジナルの間違い探し「3Dクイズ」がTVで約10回出題。プロフィールサイト:https://profile.vixar.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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