ECマーケティングは、サイトのUI/UX改善に取り組む実務担当者を対象に実施した「サイトUI/UX改善実態調査」の結果を、6月11日に発表した。同調査は、5月7日〜8日の期間に行われ、219名から回答を得ている。
調査対象者に、自身がUI/UX改善業務を担当しているサイトにおいて取り扱っている商材に、もっとも近いものを選んでもらったところ、「ITサービス・ソフトウェア」(28.2%)がもっとも多く、「法人向けサービス」(11.0%)、「日用品・生活雑貨」(11.0%)がそれに続いた。

自身がUI/UX改善業務を担当しているサイトの種類を尋ねた質問(複数回答)では、「コーポレートサイト」(57.5%)が最多となり、以下「ブランド・製品サイト」(52.1%)、「採用サイト」(39.7%)が続いている。

Web販促事業にかける年間予算を尋ねたところ、「500万〜1000万円未満」(26.9%)、「500万円未満」(21.9%)が多くを占める一方、「5000万円〜1億円未満」(15.1%)という回答も一定数みられた。

UI/UX改善を行った最大の目的としては(複数回答)、「CV(売上・問い合わせ数)の増加」(26.9%)、「CVR(コンバージョン率)改善」(20.1%)が上位を占めている。また、「回遊性の向上」「直帰率・離脱率改善」を挙げる回答もみられた。

UI/UX改善における外部コンサルへの委託状況を尋ねた質問では、「継続的に委託中」(34.7%)、「不定期にスポットで委託」(32.4%)が多いものの、「委託したことがない」(21.0%)というケースも一定数存在している。

UI/UX改善において外部コンサルへ「継続的に委託中」「不定期にスポットで委託」「以前委託していた」と答えた人(163名)に、外部コンサルの年間予算を尋ねたところ、「100万円〜500万円未満」が約38%を占め、「500万円〜1000万円未満」(28.8%)がそれに続いた。一方で、「5000万円以上」とする企業も存在する。

UI/UX改善における社内のPDCA体制について、もっとも近いものを選んでもらった質問では、「兼任のスタッフがPDCAを回している」(46.1%)がもっとも多く、「専任のスタッフがPDCAを回している」(27.4%)、「誰もPDCAを回していない・何もできていない」(20.6%)がそれに続いた。

UI/UX改善に対する社内の評価状況について尋ねたところ、「数値的成果まで含めて評価されている」(35.6%)が最多となった一方で、「取り組みの姿勢のみ評価されている」、「評価されていない」、「評価状況がわからない」がそれに続いている。

これまでのUI/UX改善施策は成功していると思うかを尋ねた質問では、「成功している」(19.6%)と「概ね成功している」(36.1%)を合わせた割合が半数超を占めた。一方で、「どちらともいえない」(32.0%)という回答も多くみられる。

外部コンサルの活用状況とUI/UX改善の成果認識を掛け合わせてみると、外部コンサルへ「継続的に委託している」と回答した層では「成功している」が43.4%に達する一方、「不定期にスポットで委託している」と回答した層では「成功している」が12.7%、「概ね成功している」が60.6%と、成功実感はやや薄い。また、「以前委託していた」「委託したことがない」とした企業では、「どちらともいえない」が半数超となっている。

これまでのUI/UX改善施策によって得られた、具体的な成果を尋ねたところ、「大きな成果あり」「一定の成果あり」は「売上・問い合わせ数の増加」で53.9%、「CVR改善」で49.3%、「回遊性・滞在時間向上」で48.0%となった。一方で、「変化なし」「以前より悪化した」「効果不明」という回答も、各項目で半数前後に達している。

UI/UX改善における現在の課題としては(複数回答)、「スキル不足」(49.8%)、「リソース不足」(42.5%)、「システム上の制約」(44.3%)が上位を占めた。また、「効果が数字で見えにくい」(31.5%)を挙げる回答も多くみられる。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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